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紙の本を購入→将来、同じ本の電子書籍を購入するとき50%オフ、丸善などで「読割50」スタート

過去に買った本にも、これから電子化される本にも適用

 大日本印刷株式会社グループのオンライン書店およびリアル書店で紙の書籍を購入した人が、同一タイトルの電子書籍を半額で購入できるサービス「読割50」が始まった。

 株式会社トゥ・ディファクトが運営する紙・電子書籍のオンライン書店「honto」の会員向けに提供するもの。hontoからネット経由で購入した紙の書籍のほか、hontoのポイントサービスを導入している提携リアル書店(丸善、ジュンク堂、文教堂の一部・約150店舗)においてhontoカードを提示して購入した書籍にも適用される。

 読割50の対象タイトルは、hontoおよび提携リアル店舗で販売している紙の書籍のうち、電子版が存在するもの。具体的には、紙の書籍と電子書籍のISBNコードが一致する商品のうち、一部を除いた20万弱のタイトルだ。hontoでは現在、約45万タイトルの電子書籍を販売しているが、雑誌についてはISBNコードで扱えないため、読割50の対象外になっているという。hontoでは、対象タイトルの商品ページに読割50のアイコンを表示しているほか、会員向けに対象タイトル一覧ページも公開している。

 これら対象タイトルは、紙の書籍を購入した時点から5年間にわたり、同一タイトルの電子版をhontoで購入する際に50%割引となる。電子版の販売価格の50%をhontoが負担するかたちだという。

 紙の書籍を購入した時点で電子版が存在しないタイトルについても、将来、電子版が発売された場合は、その時点から5年間、読割50を適用。さらに、読割50のサービス開始前(2015年3月31日以前)に購入した紙の書籍についても、同一タイトルの電子版がある場合は、読割50のサービス開始(2015年4月1日)から5年間、読割50が適用される。

 なお、紙版と電子版で内容が一部異なるタイトルもあるという。また、同一タイトルであっても、出版社が異なる場合や、ハードカバー版・文庫版・愛蔵版などが存在する場合に、読割50の対象外になる場合があるとしている。

 トゥ・ディファクトでは、同一タイトルの紙の書籍と電子書籍を所有することについて、「紙の書籍は家での読書用や保管用として、持ち運びに便利な電子書籍は外出時の閲覧用や検索機能を活用した使い方が楽しめる」とコメントしている。

 紙の本の購入者に対して同じ本の電子版を提供するサービスとしては、カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社(CCC)と株式会社BookLiveが、昨年12月より「Airbook」というサービスを開始。Airbookの対象雑誌を全国のTSUTAYAの店舗で購入した会員に、その電子版を無料でダウンロード提供している。

(永沢 茂)