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ヤマハ、11ac準拠の企業向けアクセスポイント「WLX202」

企業での必須機能に絞り込んで価格を最適化

 ヤマハ株式会社は15日、IEEE 802.11ac準拠の無線LANアクセスポイント「WLX202」を発表した。従来製品「WLX302」の下位機にあたり、利用頻度の高い機能に絞ることで価格を引き下げた。2016年4月の発売を予定しており、価格は3万9800円(税別)。またオプション製品として、IEEE 802.3at/af準拠のPoEインジェクター「YPS-PoE-AT」、WLX202専用の電源アダプタ「YPS-12HT」も提供する。

WLX202

 WLX202は、5GHz帯/2.4GHz帯の同時利用に対応する法人向けの無線LANアクセスポイント。オフィスだけでなく商業施設などさまざまな環境になじむようなデザインを目指し、存在感を抑えた薄くフラットな筐体を採用したとのことで、気象用ドップラーレーダー(レーダードーム)をデザインのモチーフとしている。壁や天井に設置後、LANケーブルなどの配線回りの見栄えも配慮し、コネクタ部のデザインにも気を配った。

気象用ドップラーレーダーをモチーフとしたデザイン
設置後にケーブルが目立たないよう、コネクタ部のデザインにも気を配っている

 無線通信は、5GHz帯はIEEE 802.11a/n/ac、2.4GHz帯はIEEE 802.11b/g/nに対応し、IEEE 802.11acでは最大866Mbpsの通信を行える。また、さまざまな無線LAN端末が同時に接続される法人環境での利用を想定し、複数の端末が同時に接続しても安定した運用が可能。ヤマハでは接続端末台数として、2.4GHz帯、5GHz帯それぞれ30台以下、合計60台以下を推奨している。

 認証方式はオープン、PSK、WPA/WPA2パーソナル、WPA/WPA2エンタープライズ、暗号化方式はCCMP(AES)、TKIP、WEP(64bit/128bit)といった多様な方式に対応。簡易RADIUSサーバーを搭載し、最大200台の無線端末のWPA/WPA2エンタープライズ認証(EAP-PEAP:MSCHAPv2のみ、MACアドレス/接続SSID制限対応)を行える。もちろん、外部のRADIUSサーバーにも対応しており、IEEE802.1xで定義されるさまざまなEAP認証方式を利用可能だ。

 SSIDは、各周波数帯で8個、合計16個が利用可能。それぞれに別々のMACアドレスが割り当てられ、SSIDごとに認証方式、暗号化方式、IEEE 802.1QタグVLANとの関連付けの設定を行えるとした。

 管理面では、CLI(コマンドラインインターフェイス)を廃し、すべての設定をGUIで行う。SNMPにも対応するが、複数台の有線LAN/無線LANの構築、運用などの効率向上を可能とする、ヤマハ独自の管理機能を搭載した。

 1つ目は、WLX302にも搭載されている無線LANコントローラー機能。コントローラーとして設定したWLX202から、最大15台のWLX202を1つのグループとして設定・管理を行える。ただし、WLX302とは一括で設定できず、別のグループとして扱う必要がある。

 2つ目は、ヤマハが推進する「LANの見える化」に対応するための、L2MSスレーブ(クライアント)機能。例えば、L2MSコントローラーを搭載するヤマハルーター「RTX1210」のLANマップから、有線LAN/無線LANの配線状態や端末状態の把握、監視を行える。WLX202に対応したL2MSコントローラー側のファームウェアは順次公開され、RTX1210、RTX810、NVR500、FWX120、SWX2300が対応する予定だ。

無線LANコントローラー機能で15台までのWLX202を一括管理
RTX1210のLANマップ機能での表示例

 一方で、WLX302が搭載していた無線LANの可視化機能は省略されている。これに関してヤマハでは、「WLX302の開発や販売の経験を踏まえ、エンタープライズ向けに必須の無線LAN機能に絞って搭載することで価格を最適化した。必要な機能によって、WLX302との使い分けを提案する」としており、高速なIEEE 802.11acに対応しながらも、WLX302の下位機に位置付け、より安価な価格で提供する。

 なお、WLX202は電源が別売りとなっており、専用の電源アダプタであるYPS-12HT(5000円・税別)を別途購入するか、PoE給電が可能な機器を用意する必要がある。ヤマハではPoEスイッチ「SWX2200-8PoE」に加えて、今回、PoEインジェクターのYPS-PoE-AT(1万5800円・税別)を新たにラインアップした。

YPS-PoE-AT

 利用用途としては、一般的な企業オフィスに加えて、多店舗への一括導入(小規模×多拠点)なども視野に入れているとのことで、WLXシリーズ合計では年間2万5000台の販売を見込んでいる。

(石井 一志)