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熊本地震被災エリアで自動車が通行できた道路を表示、「Google マップ」や「Yahoo!地図」で開始

 平成28年熊本地震の被災エリアで車両が通行できた道路はどこなのか、実際に現地を走行した車両からのデータをもとに可視化したオンライン地図を各社が公開している。

 グーグル株式会社は15日、同県などを含む被災エリアの「自動車通行実績マップ」を公開した。本田技研工業株式会社から提供を受けたデータに基づき、実際に車両の通行実績があった道路を「Google マップ」上に表示するもの。

災害情報マップ

 災害情報の集約サイト「Google クライシスレスポンス」にある「災害情報マップ」において、「レイヤ」から「自動車通行実績マップ」にチェックを入れることで、通行実績のある道路が青色で表示される。

 なお、通行実績があると表示されている道路でも、必ずしも通行できることを保証するものではない点に注意が必要だ。緊急交通路に指定されているなど、通行が規制されている可能性もあるため、国土交通省や警察、高速道路会社などの情報もあわせて確認する必要がある。

自動車通行実績マップ

 このほか、グーグルが独自に収集・公開している道路のリアルタイム渋滞状況も表示可能。高速道路の通行止め箇所も示される。同じく「災害情報マップ」の「レイヤ」で「情報を表示」にチェックを入れ、その下のプルダウンメニューから「交通状況」を選択することで表示される。

交通状況

 ヤフー株式会社の「Yahoo!地図」でも15日、同じく本田技研工業の「インターナビ」搭載車両から収集したデータに基づく「道路通行実績情報」の提供を開始した。過去4時間に通行できた道路を、青色で表示する。また、日本道路交通情報センターからの情報提供により、通行止め箇所には×印を表示している。

 ヤフーではこのほか、「Yahoo!道路交通情報」において、熊本県周辺の高速道路規制情報についても掲載している。

道路通行実績情報
熊本県周辺の高速道路規制情報

 実際に現地を走行した車両から収集される同様の通行実績情報としてはこのほか、トヨタ自動車株式会社が「G-BOOK」搭載車両の通行実績データに基づいた「通れた道マップ」を公開している。詳しくは「Car Watch」の記事『トヨタ、熊本県での震度7の地震をうけ「通れた道マップ」の活用を呼びかけ』を参照。

道路通行実績情報

【追記 22:30】
 特定非営利活動法人ITS Japanも「乗用車・トラック通行実績情報」を公開している。本田技研工業、トヨタ自動車のほか、パイオニア株式会社、日産自動車株式会社、富士通株式会社、いすゞ自動車株式会社、ボルボグループ(UDトラックス株式会社)の各社から提供を受けた匿名かつ統計的に作成された情報に基づき、通行可能な道路の参考情報として提供している。詳しくは「Car Watch」の記事『ITS Japan、「平成28年熊本地震」で「乗用車・トラック通行実績情報」を公開中』を参照。

乗用車・トラック通行実績情報

(永沢 茂)