2019年10月7日 07:01
超スマート社会「Society 5.0」にフォーカスした展示会「CEATEC 2019」。
そこでは、イベントの華ともいえる大手企業以外にも、中小企業も多数出展、独自の技術や社会課題の解決手法をアピールしている。こうしたブースは、イベントのテーマである「共創」を実現していく上でも重要な要素だが、イベント全体でみた場合、なかなかスポットライトが浴びにくいのもまた事実。
そこで今回、中小企業世界発信プロジェクト推進協議会のご協力のもと、同協議会が主催するパビリオン「東京ビジネスフロンティア」(ホール6/小間番号A009)に参加する中小企業に、各社の見どころと意気込みを聞いてみた。CEATEC 2019での見どころ探しの一助になれば幸いだ。
JAXAとの共同研究を元にした自律搬送ロボ、そして超音波モーター
~将来はさらに小型のモーターも~
株式会社Piezo Sonic
回答者:株式会社Piezo Sonic 代表取締役 多田 興平氏
●事業内容を教えてください
トルク型超音波モータである「Piezoモータ」と搬送用自律移動ロボット、IoTデバイスの製造・開発・販売を行うファブレスメーカです。
Piezoモータは同サイズのDCモータの約10倍の力を発揮する小型・軽量モータで、モータ、ドライバとも完全自社設計。医療機器やロボット、半導体製造装置でのご利用が多く、それらのメーカー様や、大学・各種研究機関が主なお客様です。MRIなど高磁場環境や磁場の影響を嫌う環境用の特別品もご用意しています。
搬送用自律移動ロボットは中央大学・大田区の産官学連携事業です。縁石や段差を走破でき、工場や倉庫での自動搬送や、追従走行機能を利用したショッピングモール・空港などでの搬送支援が可能です。このロボットやIoTデバイスは農業への応用もでき、北海道の農企業様と連携して事業を進めています。
産官学連携も得意で、大学や研究機関、区との共同プロジェクトも実施。協力メーカーと一丸となり、機構・外装や基板の設計・製造を行っています。
●CEATEC 2019の出展内容とその見どころを教えてください
新型のPiezoモータと、搬送用小型自律移動ロボットを実際に“体験”できる展示をします。
Piezoモータについては、「小型なのに静粛で、トルクも高く、非通電時に姿勢が保てる」という特徴をデモ機によって感じていただけます。
また、搬送用小型自律移動ロボットは走行デモンストレーションを行い、高い走破能力をご覧いただけます。このロボットは弊社と協力メーカーの力を集結させ、これからの物流、生活を変える新技術を組み込んでいます。
●主にどんな方にブースに訪れてほしいですか?
Piezoモータについては、工場などで搬送用ステージや割り出し台を使っていて、装置の高トルク化や小型化、静音化に課題のあるお客様ですね。こうした製品を製造・販売されているメーカー様や、磁場環境対応の非磁性モータを必要とするメーカー様にもぜひご覧頂きたいです。
ロボットについては、高い乗り越え能力や移動機構を求めているお客様、あるいは(IoTデバイスを含め)試作開発~量産のパートナーを探している方にご覧頂ければと思います。