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Wi-Fi 7の法人向けアクセスポイントが安い! クラウド管理機能は無料、価格はWi-Fi 6並み……「エレコムの本気」を聞く

全4モデルをラインアップして企業ごとのニーズに応える「WAB-BE」シリーズ

 エレコムから法人向けWi-Fi 7対応アクセスポイントの新製品4モデルが登場した。最新のWi-Fi 7に対応しながら、従来のWi-Fi 6E/6並みの低価格を実現している点も驚きだが、最小モデルはCDケース並みと家庭用Wi-Fi 7ルーターよりも小さなサイズを実現。しかも、クラウド管理機能まで無料で提供され、遠隔からでも複数台のアクセスポイントを一元管理できる。

 中小規模のオフィスや店舗でも、最新のWi-Fi 7を手軽に導入できる同製品の特徴をエレコムに聞いた。

新たに登場した法人向けWi-Fi 7アクセスポイントについてエレコム株式会社に聞いた

全てが「Wi-Fi 7導入」に向けてかみ合ってきた通信内容の変化、PCの性能向上、普及してきた高速回線、ユーザーのニーズ………

 「『Wi-Fi 7』ってどうなの?」

 「さまざまなお客さまの声に耳を傾けてみると、全国の現場から聞こえてくるのは、現在のWi-Fi環境が抱える課題と、その解決につながりそうな『Wi-Fi 7』への期待感です」。そう語るのは、エレコム株式会社 商品開発部 ネットワークデバイス課 コーポレートNWデバイスチーム 木戸直昭氏(以下、木戸氏)だ。

 エレコム株式会社 ソリューション推進部 スーパーバイザー 谷川 篤氏(以下、谷川氏)と共に、全国の顧客や販売パートナーの元に足を運び、耳を傾けてきた同氏によると、現在のWi-Fi環境に対してのいくつかの課題が見えてくるという。

エレコム株式会社 ソリューション推進部 スーパーバイザーの谷川 篤氏(左)と同社 商品開発部 ネットワークデバイス課 コーポレートNWデバイスチーム 木戸直昭氏(右)に話を聞いた。場所はエレコムのまさに開発の現場で、多くの検証用機材が置かれている

 ひとつは、通信内容の変化だ。

 ほんの数年前、新型コロナが発生する前までは、メールやローカルアプリによる都度通信が主流で、組織のネットワークには余裕があった。しかし、この状況は一変し、現在はビデオ会議が頻繁に行われ、アプリもクラウドサービスで利用するのが一般的になってきている。

 こうした状況は、大企業だけでなく、中小企業の現場でも共通で、すでに旧来のネットワークのままでは対処しきれない状況となっており、今後は、AIを活用するためにさらに低遅延のネットワークが必要になると予想される。

通信環境が数年前から大きく変化している(同社の資料より)

 もうひとつは、法人市場におけるクライアントPCの変化だ。

木戸氏

 Windows 10のサポート終了(EOS)の影響もあり、中小企業の現場でもPCの買い替えが進みつつあるが、木戸氏によると「最近のPCはWi-Fiで接続することが前提となっており、有線LAN端子が搭載されていないケースが多くあります。組織内のほとんどのPCがWi-Fi接続になった場合に、果たしてネットワークが耐えられるのか? こうした差し迫った現場の課題があります」という。

 確かに、身の回りのノートPCを見ても、有線LANポートがなく、別途、USB Type-C接続でアダプターを追加しないと対応できない製品がほとんどだ。もはや、会議室やデスクにLANケーブルが配線されていたとしても、「物理的につながらない」ケースがほとんどだ。ユーザーにしても、「余計なケーブルをつなぎたくない」というのが本音だろう。

 まだ多くの組織に残っているWi-Fi 5(IEEE802.11ac)や、初期のWi-Fi 6対応アクセスポイントで、この状況を乗り切れるとは考えにくい。そうなると、USBアダプターで有線LAN対応を図るか、Wi-Fi 6で乗り切るか、思い切ってWi-Fi 7に移行するかという3つから選択する必要がある。

Wi-Fi接続が前提となったPCを今後どうつなぐかのシナリオは3つある(同社資料より)

 また、木戸氏によると「10Gbpsの光回線を活用したい」というニーズも高いという。通信系だけでなく、CATV系や電力系などからも、小規模事業者向けに安価な10Gbps対応の法人向けインターネット接続サービスが提供されるようになり、実際の現場で活用されはじめている。

 こうした回線の進化に対して、中小企業の現場ではWi-Fiの整備が遅れている状況で、高速な回線を活用するための環境として、Wi-Fi 7への注目が高まっているという。

 さらに興味深いのは、同社のWi-Fi 7セミナーでのアンケート結果だ。現状、Wi-Fiの課題を具体的に認識し、直近でのWi-Fi 7導入を計画している現場のユーザーが多いという。しかも、参加者のカテゴリーに偏りがなく、建設、病院、学校など、あらゆる業種の担当者が積極的に導入に動いている。

セミナー参加理由として、「導入のため」「Wi-Fi環境の改善のため」という理由を挙げるのは購入意思決定者の方が多い
購入意思決定者は、現場でのWi-Fi環境に不満を持っている

 木戸氏によると、「お客さまは一貫してWi-Fi環境の不安定さや速度に対して課題を感じている」という。実際に組織の現場では、ビデオ会議が途切れる、Windowsの更新で業務に支障が発生するといった課題が発生しており、こうした課題を解決するための方法としてWi-Fi 7に注目が集まっているわけだ。

 言わば、通信状況、PCの変化、高速な回線の活用、ユーザーのニーズと、各方面のベクトルが一斉に「Wi-Fi 7」へと向いている状況だ。ここまで複数の要因が噛み合う状況も、新技術では珍しいが、「Wi-Fi 7の導入」に向けての大きな流れは、むしろ中小の法人、それも現場のユーザーが中心となっていることがうかがえる。

意外? 「法人」に強いエレコム

 このような状況の中、同社は、法人向けのWi-Fi 7対応アクセスポイントのラインアップを一気に拡充してきた。

 現状、誰もが知る大手のネットワーク機器ベンダーでもWi-Fi 7対応製品は1~2機種、中小企業向けの製品に関しては、まだラインアップしていないベンダーもある中で、エレコムは既発売の1モデルに、今回、新たにリリースした3モデルを加えた4つのWi-Fi 7対応製品を提供。他に先駆けるスピード感を見せている。

エレコムは法人向けWi-Fi 7対応アクセスポイントのラインアップを他社に先駆けて充実させている

 エレコムというと、家庭用Wi-Fiルーターや各種周辺機器など、コンシューマー向けメーカーというイメージが強いが、実は法人向け市場にも力を入れている。

 木戸氏によると、同社の売上高のうち、すでに3割以上が法人市場となっている。これには産業用PCや監視カメラソリューションなども含まれるが、ネットワーク機器もスイッチやアクセスポイントに加え、設定・保守などのソリューションの提供も含まれる。

 つまり、同社は、法人市場のネットワーク機器をハードウェア、ソフトウェア、設定、保守まで、トータルで提供できる企業ということになる。今回、ラインアップされた新製品も、こうした法人向け市場の充実を図るものと言えるだろう。

エレコムの売上高のうちすでに36.3%がBtoB市場
アクセスポイント、スイッチ、管理ツールなどのネットワーク関連製品に加え、構築サービスや保守サービスも手掛けている

Wi-Fi 6E/6並みの価格で登場したWi-Fi 7対応アクセスポイント

 それでは、新製品を見ていこう。

 今回、リリースされた製品は、法人向け市場の中でも、前述した中小企業の現場に適したラインアップとなる。ミドルレンジからエントリーに位置する製品で、2つの筐体サイズで3モデルを用意する。

写真左が既に発売中でトライバンドのWAB-BE187-M。中央は今回発表されたデュアルバンドのWAB-BE72-MとWAB-BE36-Mの筐体。この2モデルはスペックは異なるが筐体は同一となる。写真右はWAB-BE36-S。WAB-BE36-Mに近い性能ながらサイズダウンを図ったモデル

WAB-BE72-M(定価:7万6560円)

5776+1376Mbps(いずれも4ストリーム)のデュアルバンド対応Wi-Fi 7アクセスポイント。上位モデルから6GHz帯を省いただけの高性能モデルで、10Gbps対応の有線LANポートも備える。同時接続数は512台(推奨256台)に対応する。

WAB-BE72-Mは筐体はWAB-BE36-Mと共通
ポート部分。電源はアダプターのほか、PoEにも対応する。こちらもWAB-BE36-Mと共通

WAB-BE36-M(定価:6万500円)

2882+688Mbps(いずれも2ストリーム)のデュアルバンド対応Wi-Fi 7アクセスポイント。上位モデルと比べるとストリーム数は少なくなるものの、同時接続数が256台(推奨128台)と多く幅広い環境に対応可能。Wi-Fi 7アクセスポイント選びに迷ったときは、これを選べば間違えない汎用的なモデルとなる。筐体やポートは前出のWAB-BE72-Mと共通。

WAB-BE36-S(定価:5万2800円)

WAB-BE36-Mと基本的なスペックは同じながら、シリーズ最小となる小型サイズを実現したWi-Fi 7アクセスポイント。CDケースとほぼ同等の145×145mmのサイズを実現しており、設置場所が限られる環境にも対応できる。天井、壁かけに加え、据え置きでの利用も可能となっており、店舗などでの利用に適している。

WAB-BE36-Sの筐体は、シリーズ最小サイズで小型化を実現
ポート部分。電源はアダプターのほか、PoEにも対応するが、WAB-BE36-MとはUSBポート、シリアルポート部分が異なる

 ちなみに、WAB-BE36-MとWAB-BE36-Sは、サイズ以外に機能的な違いもある。谷川氏によると、「WAB-BE36-MはDFS障害回避機能を搭載しています。内蔵された5本のアンテナのうちの1本で常時電波を監視し、万が一、レーダーなどを検知しても、即座にチャネルを変更できます。通常はレーダー検知後、利用可能なチャネルのスキャンに1分間かかるため、通信が停止してしまいますが、この影響を最小限にできます。WAB-BE36-Sは、この機能を省略することで、小型化や低価格化を実現しています」ということだ。

WAB-BE36-MとWAB-BE36-Sのサイズ比較。WAB-BE36-Sはサイズが小さい分放熱のためのスリットが多く設けられている
谷川氏によれば、違いはサイズだけではないという

 こうした今回の新製品の最大の特徴は価格だ。先行して販売されているWAB- BE187-M(11530+5765+1376Mbpsで12万5950円)も競合を圧倒する低価格が魅力だったが、今回のモデルも価格的な魅力が大きい。

 現状、Wi-Fi 7対応の法人向けアクセスポイントは20~40万円ほどもする高級品だが、今回のモデルは一番高いWAB-BE72-Mでも7万6560円、小型のWAB-BE36-Sに至っては5万2800円で購入できてしまう。

 いずれも、減価償却が不要な10万円以下を実現しているのも法人にとってはうれしいが、この金額なら中小企業の環境でも導入しやすいうえ、全国に多くの店舗やオフィスを展開する企業でも複数台購入しやすいだろう。

 木戸氏によると、「Wi-Fi 7というと『6GHz帯』のイメージが強く、ユーザーからの問い合わせも多いのですが、今回は、Wi-Fi 6対応製品と同等の価格を実現することで、Wi-Fi 7を導入しやすくしています。Wi-Fi 5世代の古いオフィスでも、Wi-Fi 6をスキップして、Wi-Fi 7にアップグレードすることが現実的になります」という。

家庭用Wi-Fi 7ルーターよりも小さい「WAB-BE36-S」

 エントリーモデルの「WAB-BE36-S」は、実際に製品を見ると、かなり小さい。

コンパクトでCDケースに近いサイズ感となるWAB-BE36-S

 前述したように、サイズ的にはCDケース相当となるが、厚さも通常のCDケース換算で4枚分ほどとコンパクトに仕上がっている。木戸氏によると、「ホテルや店舗など設置場所が限られる環境はもちろんですが、オフィスなどの場合も雰囲気を壊すことがないように目立たないアクセスポイントのニーズがあります」という。

 今回の新シリーズの開発を担当したエレコム株式会社 商品開発部 ネットワークデバイス課 コーポレートNWデバイスチーム チームリーダー 上原 純氏(以下、上原氏)によると、小型化に際しては、かなり工夫したという。

 「今回の製品は、従来モデルでは、後から本体に取り付ける必要があったセキュリティカバー(有線LANなどのコネクター部をいたずらされないよう保護するカバー)を、最初から本体に組み込む設計にしました。これにより、今まで使えなかったカバー部分のスペースも活用できるようにし、内部の設計に余裕を持たせることができました(上原氏)」。

 一体型になったことで、見た目もすっきりとまとまった印象があるが、上原氏によると、以前は設置時にカバーを取り付けて鍵でロックするという作業に手間取るケースがあったそうだが、新製品では一体型となり設置のしやすさも向上したという。

従来モデル(左)はセキュリティカバーが別体のため、本体サイズに対して実サイズが大きくなりがちだった。
新型ではセキュリティカバーが裏側だけ覆う形に。突起部分が金属ブラケットと南京錠などで止められる形に

 ちなみに、上原氏によると、Wi-FiのMIMO(複数アンテナを使って同一周波数の電波で同時に通信する技術)のことを考えると、アンテナを離して配置する方が効率的となるため、あまり小さくし過ぎることもできないという。こうしたバランスを取ることが設計上は大変だったのだろう。

 そう考えると、あらためてこのサイズには感心する。筆者は、同じく2882+688Mbps対応の同社製の家庭向けWi-Fi 7対応ルーターを所有しているが、安定性重視でコストがかけられた法人向けWAB-BE36-Sの方がサイズ小さいことに驚かされる。

 また、WAB-BE36-Sに限らず、今回の新製品は熱設計にも工夫がなされている。「従来製品は、樹脂製の筐体を全体に採用していましたが、本製品では底面部をアルミダイキャスト製にすることで、筐体でも放熱ができるように工夫しています。従来のWi-Fi 6に比べると、Wi-Fi 7の方が発熱量が大きいため、安定して動作させるための熱設計には工夫しています(上原氏)」ということだ。

本体底面部はアルミダイキャストで放熱も兼ねている

 今回、インタビューを実施した同社のオフィスは、開発の拠点となっており、部屋には動作保証温度の環境を再現するためのチャンバーや、外部の電波からの干渉を避けつつ検証を実施するためのシールドルーム、さらには約30本となる検証用の光回線も用意されていた。

 エレコムは、いわゆるファブレス企業となるが、決してすべての開発を外部に任せているわけではない。重要な部分の設計や開発に時間を労力をしっかりと投入しており、検証環境を用意して日本のユーザーと同じ環境でテストを重ねていることに感心した。

静電気等の信頼性試験も実施可能なシールドルーム
シールドルームの内部。青いトゲトゲは電波を吸収させるためのもの
ネットワーク装置専用の試験を行うシールドルーム
無数に並ぶONU。すべて各社ISPにつながっていて、検証できるようになっている

 このほか、設置のしやすさを考慮した設計もなされている。上原氏によると、「設置をする担当者からもフィードバックをもらって、石膏ボード用のアンカー形状のネジを同梱したり、固定用のブラケットに金属製結束バンドを通す穴を用意したりしました」という。

 法人向けの製品は、ユーザー自身が設置することは稀で、販売店や保守業者が工事を担当する。こうしたパートナー向けの利便性も製品開発の段階から考慮されていることになる。

 また、固定用のブラケットは、モデルごとに専用ではなく、シリーズ共通(小型のWAB-BE36-Sのみ専用)となっているという。「より上位のモデルや将来的に登場するかもしれない新製品であっても、交換しやすいように工夫している(上原氏)」ということだ。

金属製のブラケットはセキュリティカバーと繋げられる形状。放熱の効果もあるという
石膏ボードに固定することが多いという声に合わせて、付属のネジをアンカータイプに変更

 一方で、上原氏によると、コストの制約は開発時の苦労の要因であったという。同社は、開発の段階から技術的にチップベンダーと密に連絡を取り合ってきたが、価格についても粘り強く交渉したという。Wi-Fi 7は、リリースされたばかりということもあり、比較的、部材の点数が多い(まだ集約が進んでいない)そうだが、それでもコストを下げることができたのは同社の努力の結果だろう。

全国のアクセスポイントを遠隔地で一元管理できる「アドミリンク」

 このように、エレコムの法人向けアクセスポイントは、単に安いだけでなく、使う人、設置する人のことが考慮され、相当に時間とコストがかけられた製品と言える。

 しかし、それだけでなく、さらに「管理する人」にとってもうれしい機能が提供されている。それがアクセスポイントを一元化理できるサービス「アドミリンク」だ。

無料で利用できる管理ツール「アドミリンク」。遠隔地のNAS、スイッチ、アクセスポイントを一元管理できる

 近年のネットワーク機器は、クラウドで一元管理できることを当たり前になっているが、アドミリンクも同様にクラウド上で提供されるサービスとなっており、しかも、サービスの利用料やライセンス料などなしに、無料で利用することができる。

 例えば、全国の店舗にWi-Fiを展開するようなケースであっても、アドミリンクを利用すれば、どこにどのアクセスポイントが設置され、現在の状況がどうなっているのかを簡単に確認できる。

 また、再起動やファームウェアのアップデート、ログのダウンロードなども可能なため、日常的なメンテナンスや、簡単なトラブルであればリモートで簡単に解決することができる。

 もちろん、物理的な故障などは、どうしても人手が必要になるが、「Wi-Fiがつながらない」という現場からの漠然とした問い合わせに対しても、アドミリンクを使ったリモートからの調査が可能になる。

アクセスポイントの詳細を確認可能。遠隔操作で再起動などもできる
発生したイベントをチェックすることで障害などの一次対応や今後の対策の見積が容易になる

 木戸氏によると、「トラブルでは即時対応が求められることがありますが、アドミリンクを活用すれば、原因の調査などの1次対応がすぐに可能です。そこから具体的なトラブルの対処方法を検討し、仮に交換が必要になったとしても、状況が把握できているため、現地対応の見込みも伝えやすくなります」という。

 将来的には、さらに機能を拡充させる構想もあるようなので、場合によっては、さらに管理者や保守業者が「楽」になる可能性もありそうだ。

市場に与えるインパクトは大きい

 以上、エレコムの法人向けWi-Fi 7アクセスポイントについて同社に話を伺った。ハードウェア的に高性能・低価格を実現しているだけでなく、充実したクラウド管理機能を兼ね備えており、市場に大きなインパクトを与える可能性を秘めている。

 中でもサイズに注力したWAB-BE36-Sは、市場でのニーズを丁寧にくみ取った意欲作と言える。リーズナブルな価格設定も相まって、店舗や小規模オフィスでのニーズが高まりそうだ。

 また、今回のインタビューで「エレコム」という組織について、少しでも知ることができたメリットも大きいだろう。製品やサービスを見ているだけではわからない、地道な努力が隠されているうえ、製品に携わる人の思いも見えてきた。

 価格のインパクトの強さだけが取り上げられがちだが、それだけでない魅力が詰まった製品と言える。今後、エレコムが法人向けネットワーク市場で存在感を高めていくことが期待されるだろう。