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比べて分かったAC電源モデルとの意外な違い!! ソーラー給電で自動追尾、デュアルレンズのネットワークカメラ「Tapo C675D KIT」を検証
- 提供:
- ティーピーリンクジャパン株式会社
2026年10月29日 06:00
筆者は2024年12月に川崎市から岐阜の山奥に移住した。都心とは違ってこちらはクマが出た、イノシシが出た、なんていう話は日常茶飯事。筆者宅もイノシシの被害にあってすでにTP-Linkのネットワークカメラ2台(Tapo C520WSとC510W)を設置している。
そんなこともあってか、INTERNET Watch編集部から「TP-Linkのネットワークカメラ Tapo C675D KITを使ってみませんか」との連絡がきた。TP-Linkのネットワークカメラはかなり種類があるが、その中でもパンチルト付きのデュアルレンズで4K画質、ソーラーパネル給電のハイエンドモデル、“おっ高級機、これはいいかも”と思い試用することとなった。
ソーラー給電とWi-Fi接続、屋外対応だから、配線不要でどこでも付けられる!
Tapo C675D KITは、屋外用のネットワークカメラだ。
ソーラーパネルと内蔵バッテリーを搭載し、Wi-Fi接続なのでAC電源や有線LANは不要、屋内からの配線は一切不要で使うことができる。IP65の防塵、防水性能なので、水中に沈めることはできないが、通常の埃や雨に対する耐候性を持っている。
デュアルレンズを搭載。1つは広角の固定レンズで絞りF1.6、水平方向の視野角は140.8°なので、35mmフィルム換算の焦点距離は6.5mm。超々広角レンズだ。もう1つは上下左右に動くパンチルトレンズで絞りF1.6、水平方向の視野角は57.3°。35mmフィルム換算の焦点距離は32.5mmとなる。
パンチルトの範囲は水平方向が360°、垂直方向は128°。設定により動く被写体を自動で追尾するので、カメラ周辺を360°撮影することができる。
本体上段の背面には2つゴムカバーがあり、片方はmicroSDカードスロットと電源ボタンとリセットボタン。microSDカードの最大容量は512GB。もう片方は電源供給用のUSB Type-Cのコネクターとなっている。
ソーラーパネルは分離式で、パネルサイズは211.2×173.6mm。パネル本体に48cmの電源ケーブルが付いていて、Tapo C675D KIT本体の近くにソーラーパネルを設置すれば直接接続して給電ができる。離れた場所にソーラーパネルを設置するときは付属の3.6mの延長ケーブルを使用する。ソーラーパネルの最大給電電圧は5.1V、最大給電電力は4.5Wとなっている。ソーラーパネルの設置は、専用の台座を利用する。台座は3本のネジで柱などに固定し、ソーラーパネルは台座先端のブラケットにスライドして爪がカチッと入り固定される。
カメラ本体はL字形状のカメラ専用台座を利用して設置する。カメラ専用台座は壁、軒下(天井)にネジで固定する。今回はポールに固定するため汎用のポールブラケットを別途購入して取り付けた。
専用のアプリがあるからセットアップはカンタン
設置までの手順を紹介しよう。途中、スマホとカメラをBluetooth接続するので、屋外に設置する前に室内で設定を行うことをおすすめしたい。
まずは本体の充電。付属のケーブル(USB Type-A←→USB Type-C)を利用して充電しておくと、屋外に設置してしばらくはソーラーパネルなしでも使用することができる。
Tapo C675D KITの操作はスマホで行うので、最初にスマホに“Tapo”アプリをインストールする。筆者の場合、すでに同社のネットワークカメラを2台導入していて、アプリはインストール済みなので、そこにデバイスを追加する形となった。スマホアプリとTapo C675D KITの最初の接続はBluetoothを利用する。Bluetoothの接続が完了するとWi-Fiの接続に進む。
最近のIoT機器の多くと同様、初期導入時にファームウェアのアップデートが表示されたら、最新のファームウェアにアップデートしよう。microSDカードを挿入すると初期化のアナウンスが表示される。
利用目的や環境にあわせて設定をカスタマイズ
続いて目的(好み)に応じた設定を行う。
まずは[検知]するタイプの選択。筆者宅の入口の前の道は私道で、敷地に入ってくるのは筆者のクルマ、宅配業者、知人など限定的。通過するのはその先の農地に行くクルマ。人物もほぼ関係者。ペットはいないが過去1年はネコ、タヌキ、アライグマ、イノシシなどがペットとして検知された。なので「人物検知」「ペット検知」「車両検知」「動体検知」をすべてオンにしている。
これまでの経験からすると、「人物検知」「ペット検知」「車両検知」は、ときどき誤認識することはあるものの、困るほど多いわけではないので、感度の設定は最大の10。だが「動体検知」だけは、枯れ葉や雨、雪などさまざまな動きを検知し、通知・撮影をするので、誤認識を減らすため感度は低めの4とした。
次は検知した被写体の自動追尾。「特定のアクティビティのみ追尾」を選択し、対象を人物のみ・車両のみなどと設定できるが筆者は「全てのアクティビティを追跡」としている。
さらに「検知タグ」の表示設定。検知タグ・タグラベルをオンにしておくと、映像に人物、ペット、車両、動体が映ったときに、スマホの画面上で被写体が四角で囲われタグが表示される。大まかな設定は以上だ。
4K画質の実力はいかに? 2K画質のTapo C520WSと比べてみた
Tapo C675D KITの特徴の1つが4K画質。では4Kだとどれぐらいすごいのか? ほぼ同じ位置に設置済みのTapo C520WSとTapo C675D KITを比較してみよう。
比較する映像は以下の4つ。
① Tapo C675D KIT:パンチルトレンズ 4K 3840×2160 水平視野角 57.3°
② Tapo C675D KIT:固定レンズ 4K 3840×2160 水平視野角140.8°
③ Tapo C520WS:2K 2560×1440 水平視野角 95°
④ Tapo C520WS:フルHD 1920×1080 水平視野角 95°
一般的に、同じ被写体を高画質で撮影するには解像度が高いほど有利になる。また、視野角が“狭い”ほど対象物を大きく映せる。遠くにいる人の顔、クルマのナンバーを撮るなら高解像度+視野角狭めがより有利になる。
解像度は①②>③>④の順で有利、視野角の狭さ、つまり望遠の度合いは①>③④>②の順となる。実際に撮影した映像を見ていただこう。違いを分かりやすくするために「アイウエオ・コケクキカ」と文字サイズを変えた紙を置いてみた。
違いを動画で確認いただけるよう、4Kの素材は4Kのまま、2Kの素材は2KのままYouTubeにアップにしてあるが、再生側の設定によっては4Kで見えていないこともある。下の動画の画面から[Watch on YouTube]をクリックしてYouTubeを開き、右下の歯車をクリックして品質(画質)を確認。もし[Auto(720p)]になっていたら、[品質]をクリックし[2160p]を選択してほしい。ただし、[2160p]に設定しても4K以上のディスプレイで再生しないと意味が無いし、スマホで画質の差が確認できるかはそれぞれのデバイスの性能によることはご了承いただきたい。
4K画質の動画再生が難しい方も多いと思われるので、それぞれの映像から文字の部分を640×480の静止画に切り抜いてみた画像が以下の4点。
文字がもっとも鮮明に見えるのは①Tapo C675D KITのパンチルトレンズ。すべての文字がハッキリと読める。文字の紙が置いてあるキャンプ椅子の布地の縁もクッキリと見える。
逆にもっとも不鮮明なのは④Tapo C520WSのフルHD。1段目のア・コは読めるが2段目のケはクにも見える。この2つは想定どおりの結果だ。
② Tapo C675D KIT:固定レンズと③ Tapo C520WS:2Kは微妙。3段目のウはワにも見える。4段目は知っているからエ・キに見えなくもないレベル。周りの葉っぱ、砂利は③ Tapo C520WS:2Kが少し鮮明だろうか。ただし、② Tapo C675D KIT:固定レンズは水平視野角140.8°なので撮影される範囲はかなり広い。この広い画角でフルHDや2Kならさらに解像度の低い映像になるので、4Kならではの映像と言えよう。
動くものを追尾するパンチルトカメラとその死角を補う広角固定レンズ
一般的にパンチルトカメラは“被写体を追尾し360°撮影ができる”と言われる。
これは間違いではないが、条件次第では、被写体を追尾することで隙が生まれることがある。経験したことがある人もいるかもしれないが、パンチルトカメラは、ときに関係ない動体を追尾し続けてしまうことがあるのだ。その映像が以下の動画。
この日は風が強かったこともあって、窓にかけてあった遮光ネットが良く揺れていた。そうするとTapo C520WSはその動きに反応してしまって、遮光ネットを追尾してしまった。実はこの間反対側では筆者が歩いているのだが、風が収まるまでカメラが振り返ることはなく、そのまま3分以上揺れる遮光ネットを撮影し続けてしまった。
これは決してTapo C520WSに限った話ではなくて、動体検知するパンチルトカメラに取っては避けることが難しい課題だ。例えば室内のネットワークカメラであっても、パンチルトした先のテレビの画面や、首を振る扇風機に釘付けになることもある。Tapo C520WSであれば水平視野角は95°なので、反対側の265°は常に死角となってしまうのはやむを得ない弱点だ。
だがそんなパンチルトカメラの弱点を補うことができるのが、Tapo C675D KITに搭載された2つ目のカメラ、広角固定レンズだ。
筆者宅であれば、水平視野角140.8°という広角レンズによって、敷地の入口付近を常に撮影することができる。超々広角レンズでありながら、4K画質なので、Tapo C520WSの最高画質 2K(=2560×1440)と同等な鮮明さで録画可能だ。筆者のように風で動くものがある場合はもちろん、通りに面していたりで動くものが多いシチュエーションでもTapo C675D KITの広角固定レンズは大きなアドバンテージとなるだろう。
録画開始のタイミングが違う? AC電源とソーラー給電のセンシングの違い
一通りの設定をして設置完了。しばらく様子を見るが、なぜか以前から使用しているTapo C520WSと比べて録画を開始し始めるタイミングがずれる。
ネットワークカメラは24時間録画を続けるのではなく、被写体を検知したときだけ録画するのだが、その録画が開始されるタイミングがTapo C520WSの方が早いのだ。
詳しくは以下の比較映像を見ていただこう。Tapo C520WSは敷地内に入った付近で車両検知し、数秒前=クルマの見え始めるところから映像が録画されている。これに対しTapo C675D KITは敷地内に入ってから映像が記録されている。おそらく検知自体が遅いように見える。
そこでメーカー担当者に確認したところ、コンセントからのAC電源で動くTapo C520WSは、常時映像を撮影していて、映像に変化が生じた時点で録画を開始するのに対して、Tapo C675D KITはバッテリー駆動のため、基本的にはセンサーによる検知をしていて、AC電源モデルと比べると検知範囲が狭く検知までに時間がかかる場合があるとのこと。
だが、Tapo C675D KITでも、アプリの設定で「24時間キャプチャ」という、一定間隔で映像を撮り続ける機能をオンにすれば、前後の映像の差分による検知が可能になって、レスポンスや検知範囲の改善が期待できるそうだ(ただしその分バッテリーの減りは早くなる)。
早速アドバイスを反映して設定を大幅に変更した。
まず起動感度はデフォルトの6を最大の10に変更。説明には「感度が高いほど、検知範囲が長くなり、頻繁に起動し、録画が多くなるため、バッテリー消耗が激しくなります。」と書かれている。
次はクリップの設定。クリップの設定項目は3つ。
- 再トリガー時間:検知が継続した場合に再度撮影を開始するまでの待ち時間
- レコードバッファ:検知を終えてから撮影終了までの時間
- クリップの長さ(最大値):検知して撮影をした場合の1クリップの長さ制限
となっていて、説明に「再トリガー時間を長くし、録画バッファとクリップの長さを短くすると、バッテリーの持続時間を延ばすことができます」と書かれている。
このクリップの設定とバッテリーの動作モードは相関関係がある。動作モードのデフォルトはミドル。この場合のクリップの設定は再トリガー時間 10秒、レコードバッファ 6秒、クリップの長さ 20秒。
動作モードをハイパフォーマンスにすると、クリップの設定は再トリガー時間 0秒、レコードバッファ 6秒、クリップの長さ 60秒となる。バッテリーの消耗は後から考えるとして、筆者は再トリガー時間 0秒、レコードバッファ 10秒、クリップの長さ 120秒としてみた。
設定変更の最後は24時間キャプチャ。選択できるキャプチャ間隔は1秒~60秒。1秒に設定すると1秒ごとに静止画をmicroSDカードに記録。再生するとコマ送り・パラパラ漫画のような映像となる。24時間キャプチャはバッテリーの消耗に大きく影響するようで、1秒の設定で1日25%、5秒で15%、10秒で13%、20秒で12%を消費するらしい。
ほぼすべての設定はバッテリーの消耗を早める内容となった。この設定で反応は早くなるののだろうか? そしてバッテリーの減りがどれくらい早くなるのかも気になるところだ。
設定を変えたら撮り始めが劇的に早くなった!!
設定変更をした翌日、筆者宅に進入した車両は計3台。映像に車両が映った最初の部分のスクリーンショットを見ていただこう。
まず郵便配達の人のバイクは見える前から録画がスタート、直後にバイクがフレームに入ってきた。いきなりだが劇的に早くなっている。
続いて点検業者のクルマは車両全体が見えたところから録画がスタート。反応が遅いように見えるが、Tapo C520WSもほぼ同じ位置から録画がスタートしていたので、クルマの進入速度などによるのかもしれない。
最後の帰宅する筆者のクルマもバイクと同様に見える前から録画がスタート、ヘッドライトで路面が光り、その直後にクルマがフレームに入ってきた。
結果は車両検知の反応の遅れは劇的に改善。ソーラー給電のTapo C675D KITでも、AC電源のTapo C520WSと同程度のレスポンスで映像を録画することができた。
バッテリーの消耗は大丈夫? わざとソーラーパネルを外して検証してみる
そうなると、次に気になるのはバッテリーの消耗だ。
だがバッテリーの状態は天気にも左右されてしまうので、設定変更後、わざとソーラーパネルの接続を外して、まったくチャージがされない状態、内蔵バッテリーだけの状態で24時間ほど稼働させてみた。
ちょうどこの日は業者が30分ほどカメラの前で作業を行ったこともあって、録画本数は34本と筆者の環境では多め。録画時間も長く、そこそこバッテリーを消耗したと思われる。
24時間ほど経った翌朝に確認してみると、バッテリーは90%まで減っていた。
1秒間隔で24時間キャプチャを行えばバッテリーの減りが早くなるとのことだったが、なかなかどうして、あまり消耗していない。
そこでソーラーパネルを接続。この日は天気が良かったこともあるが、10時には96%、11時半には98%、13時過ぎに気付いたら100%、満充電されていた。午後からは日陰になるが、その後も、ときどきスマホの画面に「バッテリーが満タン…」と表示されていて、今の設定のままでもバッテリーの消耗に関してはそれほど心配する必要はなさそうだ。
この後、9月は岐阜でも例年にないほど雨の日が続いたが、それでもバッテリー不足になるようなことはなかった。ソーラーパネルの充電能力も高いようで、雨や曇り空でもそれなりに充電してくれているようだ。
ただし、筆者の環境は敷地の前が私道で、車両検知されるのは敷地内に入るクルマと私道の先の農地に向かって通過するクルマのみ。移住前に住んでいた川崎市では、家の前をクルマが100台以上(推定)、朝夕は通勤、通学の人も多く通っていた。当然録画回数が増えればバッテリーの消耗も早くなる。
そういった場合は、被写体に反応する検知エリア(アクティビティゾーン)の設定もできる。そうした設定も含めて、それぞれの使用環境に合わせた設定をしてほしい。
さて、設定変更により劇的に撮り始めが早くなったのだが、さすがに郵便配達の人や業者のナンバーが映った映像はお見せできないので、ナンバーを隠して実験映像を撮ってみた。敷地内とは言え、人生初のクルマのナンバーを隠す行為は“悪いことをしている”感じがした。1回だけではまぐれの可能性もあるので、5回撮影、前回の撮影が終了したのを確認してから再度進入するのを繰り返した。
映像はパンチルトレンズ、固定レンズの順で5回の走行を1つの映像につなげている。各映像のスタートは撮ったままなので、どの位置から撮れているかを確認できる。クルマが停止したあとも録画は続いているがそこはカットしてある。
夜中にペット(猫)を検知、夜間でもフルカラーで撮れる
この原稿を書き上げたころ、スマホにペット検知の通知が表示された。スマホの映像を見ると“ネコ”。驚くことではないがしばらく来ることがなかったので、久しぶりのペットの検知にビックリした。
たまたまナイトモードの設定を「フルカラーモード」、AIズーム機能をオンにしていたので、スマホの画面ではネコが大きく表示された。拡大表示されるのはスマホの画面だけ。microSDカードに録画される映像はAIズームとは関係なく通常の視野角で録画されている。
ちなみにこのネコだが、Tapo C520WSは検知できていなかった。過去の映像を見ると手前(画面下側)からフレームに進入する小動物は素早く検知するものの、奥(画面上側)側から近付く小動物は画面中央付近まで来てやっと検知する。今回は遠かったのでTapo C520WSはペット検知できなかったのだと思われる。映像の差分で検知しているとのことなので、もしかしたら4Kと2Kの差が出ているのかもしれない。いずれにしてもTapo C675D KITは検知能力もスゴそうだ。
そんなわけで、もともと同社のミドルレンジのパンチルト付きカメラを2台使っている筆者が、ハイエンドのTapo C675D KITを使ってどう感じるのか、自分自身でも興味のあるところだったが、なるほど、たしかにいろいろな面でTapo C520WSの斜め上を行っていて魅力的な製品だ。
最初はソーラー給電モデルゆえの設定の違いに戸惑いもしたが、設定を変えれば検知の性能もAC電源のTapo C520WSと同等かそれを上回る性能を持っているし、それによるバッテリーの持ちの不安についても、少なくとも筆者の環境であれば心配する必要がないレベル。
今回は検証のためにAC電源も届く場所への設置となったが、ソーラー給電だから、取り付け場所も選ばないし、デュアルレンズで“撮れてなかった”も防げる。まさにハイエンドらしく、Tapo C675D KITは隙のない魅力的な製品と言えるだろう。



































































