やじうまWatch

英国政府「サードパーティ製のリンク短縮ツールを使わないで」呼び掛けの理由とは

 英国の政府直轄の専門家団体が、サードパーティ製のリンク短縮ツールを使用しないよう呼び掛けを行っている。

 これは英国政府直轄の専門家団体「GDS(Government Digital Service)」がGCS(Government Communication Service:政府コミュニケーションサービス)のウェブサイトに掲載したもの。それによると、リンク短縮ツールはかつては文字数の節約のために有用だったとしながらも、TwitterやLinkedInなど多くのSNSではすでに同じ機能が組み込まれており、ユーザー側がわざわざリンク短縮を行う必要はない上、サードパーティのリンク短縮ツールを使うことで逆に独自のトラッキングを追加され、行動を追跡されるリスクがあることを指摘。また、情報発信元のドメイン名を隠蔽することから、フィッシング詐欺に利用されやすく、英国政府のドメイン名(www.gov.uk)から発信された情報であることを見誤るという問題もあり、オリジナルのURLを記載するか、もしくは英国政府のドメイン名専用に用意されている短縮リンクのオプションを使うよう求めている。同様の指摘はすでに数多く行われているが、英国の行政のデジタル化に大きく寄与したことで知られるGDSの呼び掛けだけに影響は大きいとみられ、今後、諸外国に波及する可能性もありそうだ。