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1年も経たずに……メタバース空間で故人の供養を行うサービスが運営停止、譲渡先を募集中

 メタバース空間で故人の供養を行うサービスが、立ち上げから1年も経たずに開発および運営を停止。サイト上で譲渡先を募集している。

 これはテクニカルブレイン株式会社が2021年11月にサービスインした「風の霊」。メタバース空間上に故人の遺影を納めたお墓を作り、オンラインで法事などが行えるサービスとしてスタートしたが、7月12日付で「運営・開発に携われる要員調整も困難となりました」として開発および運営の停止を決定し、システム一式および商標の譲渡先の募集を開始した。理由としては「弊社はエンディング事業には全くの知見のないソフト開発会社」であり「商品を販売し事業を運営するノウハウや、人材を持ち合わせていません」としつつ、一方で「主力事業(消防・防災・建設DX)のお客様からの発注が増加し、忙しくなってきました」と、運営に当たってのノウハウおよび人的リソースの不足を挙げている。同社は「従来のお客様に、ご迷惑をお掛けすることは決してできません」としているが、挙げられた理由を見る限り、そもそもの計画に甘さがあったことは否めないだろう。「シニアガイド」の記事によると、2022年1月時点での会員数は「数名」とされているが、無事に譲渡先が見つかり、運営が継続されることを祈るばかりだ。