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5.25インチフロッピーを用いたシステムの廃止などに約1000億円を投入、サンフランシスコ市交通局

 サンフランシスコ市交通局が2億1200万ドルの予算をかけ、5.25インチフロッピーディスクを用いるシステムのリプレースに合意したことが話題だ。

 これは同交通局が採用しているライトレールの自動列車制御システムをリプレースするプロジェクト。導入されたのは四半世紀前にあたる1998年で、システムの中央サーバーを制御するDOSソフトをロードするために3枚の5.25インチフロッピーディスクを使用しているという。新しい制御システムは日立レール製で、世代で言うと、現行システムよりも5世代新しくなるとされている。これと併せて「古いAOLダイヤルアップモデムよりも帯域幅が少ない」とされるケーブルの入れ替えを含めた制御システムの全面的な改修も予定しており、日立レールとの契約を含め総額は約7億ドル、日本円にして約1000億円にも上るとのこと。

 本件を報じた「Ars Technica」は、フロッピーディスクを用いたシステムのリプレースにこれだけの時間を要した理由として「自己満足、予算の制約、重要な技術システムの全面的な見直しに伴う複雑さ」を挙げており、ほかに8インチフロッピーディスクの代替を探しているドイツ海軍や、この6月にようやくフロッピーディスクの利用を中止した日本政府の例も併せて挙げている。