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ウェブテクノロジ、電子出版向け画像処理ツール〜画質を落とさず軽量化


 ゲーム開発のジャンルでは標準ツールとなっている画像処理ソフト「iMageStudio 6」を提供する株式会社ウェブテクノロジ・コムは、電子書籍制作者向けのWindowsアプリケーション「OPTPiX imesta 7 for eBook(オプトピクス・イメスタセブン・フォー・イーブック)」を発売すると発表した。利用料金は1ライセンスあたり月額4万5000円で、2011年6月中旬より提供。製品版の利用には、USB接続のハードウェアキーが必要となる。

 「OPTPiX imesta 7 for eBook」は、JPEG画像のモスキートノイズを減らし、画質を落とさずに画像のデータ容量を減らす電子出版向け画像処理ツール。ウェブテクノロジでは、カラーグラビアページを多く含む雑誌やコミック制作に最適だとしている。

JPEG画像のモスキートノイズの例

 JPEG圧縮は、くっきりした輪郭のある画像などを圧縮をすると、モスキートノイズと呼ばれる特徴的なノイズが発生する。雑誌などでは写真の上に文字をくっきりと載せるような表現を多用するため、「OPTPiX imesta 7 for eBook」ではゲーム開発用の画像最適化エンジンを用いてJPEG画像とPNG画像の“いいとこ取り”をする画像フォーマットを採用。くっきりした文字や線表などの部分にはPNG圧縮を用い、写真のような部分にはJPEG圧縮を用いる形だ。

 この2つの圧縮画像を、アプリケーション上でレイヤーのように重ねることで、画質を落とさずに軽量化した画像を生成する。一般的に新たな画像フォーマットを表示するには、新たなデコードプログラムが必要になるが、このハイブリッド画像は、JPEGとPNGという広く使われている既存のフォーマットを用いているため、JPEG画像とPNG画像が表示できる環境であれば、新たなデコードプログラムを用意する必要がないという。

元画像を自動的にPNGに適した部分(左)とJPEGに適した部分(右)に分割して最適な圧縮を行う 分割されたJPEG画像の上にPNG画像を重ね、ファイルサイズは小さくノイズの少ないキレイな画像を表示する

 書籍をスキャニングして電子化を行う場合、高解像度でスキャニングしてもJPEGで圧縮、保存すると文字のつぶれやモスキートノイズが発生する。ウェブテクノロジでは、このような場合もハイブリッド画像を使用することで、高品質なままJPEG圧縮したときと同じファイルサイズに圧縮することが可能だとしている。

 ウェブテクノロジでは発売に先立ち、6月6日よりWebアプリケーションの無料試用版「OPTPiX eBook ALPHA」を公開した。実際に生成する画像のデータサイズや画質を手持ちのグラフィックで確認できる。試用版は、「OPTPiX imesta 7 for eBook」製品版と異なり、利用回数(アップロード回数)に1日5回までの制限がある。また、マクロ機能や画像加工・編集機能、ハイブリッド画像生成時のオプション指定機能はない。

左側がJPEG圧縮。モスキートノイズが見える。右側がハイブリッド画像

 対応OSは、日本語版Windows 7(64/32bit)、Windows Vista(64/32bit)、 Windows XP、Windows 2000。64bit版OSでは、32bitアプリとして動作する。対応ウェブブラウザーは、Windows環境ではFirefox 3.6.8以上、Google Chrome5.0 以上、IE 9.0以上(※ IE 8.0以下では動作しない)。Mac OS X環境ではSafari 5.0.1 以上。Linux系OS上では、Firefox 3.6.8以上をサポートする。

 なお、「OPTPiX imesta 7 for eBook」はWindowsアプリケーション版のほか、CentOS上で動くハイブリッド画像変換プログラムでの提供も6月中旬より開始する。


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(工藤 ひろえ)

2011/6/7 06:00