Internet Watch logo
記事検索
最新ニュース

独大手出版社が「Google Books Library Project」に対する訴え取り下げ


 米Googleは28日、ドイツ大手出版社のWBGが「Google Books Library Project」に対する訴えを取り下げたと発表した。WBGは、同社の書籍をGoogleがデジタル化することに対してドイツにおける一時差し止め命令を求めていた。訴えを取り下げた決定に対してGoogleは歓迎の意を表明している。

 WBGはドイツ出版業界団体のGerman Publishers Associationの支援を受け、業界としてこの訴訟に取り組んでいた。しかし、ハンブルク地裁著作権裁判官室において勝訴の見込みが少ないことを告げられたため、訴えを取り下げることにしたとGoogle側は説明している。

 Google Books Library Projectでは、書籍を検索する際に、書籍の全体ではなく一部分しか表示しない。このことはドイツの著作権法を侵害しないというのがGoogleの見解だ。また、ハンブルク地裁は、米国内においてWBGの書籍をスキャンすることはドイツ国内の著作権法を侵害することにならないとの見解を示したとしている。

 Googleは欧米のいくつかの大図書館を丸ごとデジタル化するGoogle Books Library Projectと、出版社が書籍を販売するためのマーケティングプログラムとして位置付けている「Google Book Search」という2種類の書籍検索サービスを推進している。今回の訴訟はGoogle Books Library Projectに対して起こされていた。


関連情報

URL
  Google公式ブログの該当記事(英文)
  http://googleblog.blogspot.com/2006/06/germany-and-google-books-library.html

関連記事
国際的出版業界団体、図書館をデジタル化するGoogleの手法に抗議(2005/07/12)
Google Printの図書館丸ごとデータベース計画、ついに法廷闘争へ(2005/09/22)
米出版業界団体がGoogleを提訴“図書館丸ごとデータベース計画”に反発(2005/10/20)
米Googleが“図書館丸ごとデータベース化計画”への信念を主張(2005/10/21)


( 青木大我 taiga@scientist.com )
2006/06/29 12:09

- ページの先頭へ-

INTERNET Watch ホームページ
Copyright (c) 2006 Impress Watch Corporation, an Impress Group company. All rights reserved.