NTT東日本は10日、IP電話サービス「ひかり電話」で9月に発生した通信障害への対策として、サーバー増設などの設備増強工事を前倒しで実施することなどを、中間決算の概況説明で公表した。
NTT東日本では、ひかり電話の信頼性向上に向けた取り組みとして、ネットワーク設備の増強、故障対応の迅速化、サービス復旧時間の短縮、迅速な情報開示、開発体制の強化・連携、プロジェクトチームによる運営改善などを実施する。ネットワーク設備の増強については、サーバーと回線の増設による負荷分散・ルート分散を図るとして、2007年度上期までに予定している中継系呼制御サーバー4台と呼制御サーバー12台の増強工事を、2006年度下期に前倒して実施する。
このほか、異常状態の早期検知および復旧手順の見直し、トラフィック情報や故障情報の即時把握と共有化、IPネットワーク運用者の技術向上研修、Webやメールによる故障発生および復旧状況の早期情報開示などの取り組みを進める。
NTT東日本のひかり電話サービスでは、9月19日から21日にかけて通話がつながりにくい状況となるトラブルが発生。トラブルの原因は、呼制御サーバーにおける不具合により輻輳が発生したためであるとして、9月23日には呼制御サーバーのソフトウェアを修正した。NTT東日本では、社内に「ひかり電話信頼性向上ワーキンググループ」を設置するなど、今後も継続的に対策を推進していくとしている。
関連情報
■URL
NTT東日本2006年度中間決算、事業概況
http://www.ntt-east.co.jp/release/0611jsnd/zbfs061110_1.html
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( 三柳英樹 )
2006/11/10 18:12
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