閲覧も発言も快適! Twitter用クライアントソフト「Twit」


こんなところが便利!

 フォローしているユーザーの発言やメッセージを定期的に取得し、タイムラインを自動更新し、新着情報をバルーン表示する。Twitterの機能がタブ化されているため、1クリックで閲覧できるほか、ダブルクリックや右クリックで返信、ダイレクトメッセージ、ReTweetなど簡単に操作できる。フォロー状態や発言の関連性を色分けするなどのカスタマイズも可能。コンパクトにまとまっているので全体を見渡しやすいという利点もある。


■Twit
  対応OS:Windows XP/2000
  作者:CHEEBOW氏
  http://cheebow.info/chemt/



ビジネスにも使われ始めた「Twitter」を快適に利用できるツール

 140字以内の短いメッセージが発信・閲覧できるTwitter。もともとは友人知人同士で使われていたが、現在は芸能人や著名人が自らの“今”をダイレクトに伝える、1対多のコミュニケーション発信ツール=ブロードキャストツールとしても利用されている。

今回ご紹介するTwitter専用クライアントソフト「Twit」。タイムラインがコンパクトにまとめられて見やすく、使い方がわかりやすいので初心者にもおすすめできる

 また、セミナーや記者会見などの会場の様子を、Twitterで実況中継することも珍しくなくなってきた。asahi.comのように日本を代表する新聞社がアカウントを取得し、テストサービスではあるが、記事タイトルを配信するといた利用例も増えている。今後定着するかどうかはともかくとして、ニュースのブロードキャストメディアとしての試用も始まっているのだ。

 そのほか、国際紛争などのニュースでは、大手メディアの取材も入っていない現場から無名の個人が発信した情報が、口コミのように再投稿されることで、瞬時に世界中に広がるという現象も起きている。

 こうしたメディアとして長期的に定着するかどうかはわからないし、もっと優れたツールに今後取って代わられるかもしれないが、そろそろ情報伝達メディアとして無視できない力を持ちつつあるというのがTwitterの現状だ。現代に生きるビジネスマンとしては、一度使っておくべきツールのひとつだろう。

 Twitterは、一般的にはWebブラウザから利用するわけだが、ニュース配信に使われたりすると、発信数の多い1ユーザーの発言で他の人の発言が埋もれてしまったりと、数多くの情報を補足するには、一覧性に劣る点が難点だ。
 
 前述の通り、個人のつぶやきを見るだけのコミュニケーションツールではなくなってきているので、Twitterを試用してみるだけのつもりでも、専用のクライアントソフトを活用することをおすすめしたい。現在では多くのTwitter専用クライアントソフトがあるが、中でもその使いやすさから人気なのが、今回ご紹介する「Twit」である。

「Twitter」はWebブラウザから利用するのがデフォルトだが、情報は時間で並べられるだけなので一覧性に劣る同じタイムラインを、アイコン付きにした「Twit」で見た画面。Webブラウザで見るよりずっと見やすい

自動的に新しい発言がポップアップ。色分け表示も可能

 「Twit」はタイムライン、メッセージ、返信、注目、お気に入り、検索といったTwitterの機能がタブ化されており、Webブラウザで利用するより簡単に操作・管理できるのが特徴だ。

 まず嬉しいのは、定期的にタイムラインやダイレクトメッセージを取得し、そのつど自動通知してくれることだろう。Twitterは、WebブラウザでTwitterサイトにアクセスして閲覧する場合は、いわゆる“プル型”のメディアだ。ところが、更新頻度が指定できる「Twit」などを利用すると、疑似“プッシュ型”メディアに変わるのがTwitterの面白いところだ。「今」を受け取るなら、専用クライアントソフトの利用を強くおすすめするゆえんだ。

「Twit」では、メニューの「操作」または右クリックに機能が凝縮されているダイレクトメッセージがまとめて参照できる「メッセージ」タブ

 「Twit」は画面もコンパクトで、デスクトップに常駐させても比較的邪魔にならない。任意の単語によるフィルタリング機能もあり、該当する発言には「!」マークが付くため、自分にとって大事な情報を見逃さずに済む。

 投稿する際は、画面下のテキストボックスに入力する。タイムライン上の発言をダブルクリックすることで、「@相手のユーザID 文章」という返信用の書き込みが簡単に行えるほか、右クリックで表示されるメニューを使えば、返信のみならず「RT」つまりReTweetと呼ばれる、誰かの発言を引用した再投稿簡単だ。Ctrlキーを押しながらダブルクリックすれば、複数のフォロワーへの同時返信も可能になっている。

 また、「Twit」の長所として、見やすさにこだわっている点も見逃せない。あるユーザーの発言をクリックすると、そのユーザーの発言だけ色付けしたり、返信元の発言を強調表示するほか、フォローはしているけれどもフォローされていない相手の発言に任意の色で表示するなど、クライアントソフトだからこそ可能な機能も備えている。ショートカットキーの割り当ても充実しているので、慣れてくると、より直感的な操作が可能になるだろう。

 Twitterがなぜ流行っているか知りたい、あるいはTwitterの活用を検討したいという方は、Webブラウザからではなく「Twit」のような専用クライアントソフトを利用することで、“プッシュ型サービス”としてのTwitterを体感することをおすすめしたい。

自分宛の「返信」もまとめて表示更新頻度などが設定できる画面。かなり細かいカスタマイズが可能になっている
通知方法も設定できる。初期設定ではバルーン表示が有効タイムラインも配色をカスタマイズすることで見やすさが変わって来る

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2009/7/1 11:00


すずまり
大学卒業後、システム開発会社→ISPの営業企画→フリーのWebデザイナー→フリーのライター、とどんどん脱線。オンラインサービスからソフトウェア、ハードウェアまでIT関連のレビューを中心に活動中。趣味は写真。キックボクシングのリングサイド撮影が講じて、現在は目黒の某ジムの練習生に。現在の目標はミドルキックの上達とくびれの復活。