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【使いこなし編】第264回
iPhoneとAndroid間の「AirDrop」がついに実現! やり方を徹底解説
2025年11月27日 06:00
第261回からバッファロー「おもいでばこ」というスマートフォンの写真・動画のバックアップが簡単にできる製品を実践してきたが、今回だけ急きょ番外編をお届けする。iPhoneとAndroidで「AirDrop」を使った近距離無線転送が実現可能になったので、この操作を実践してみようと思う。
Androidの「Quick Share」がiPhoneとのデータ転送に対応
端末間で簡単に写真などを転送できる「AirDrop」は、iPhoneやMacなどのアップル製品間でのみ使用可能な機能だった。iPhoneで記念写真を撮影して、その場でメールやメッセンジャーなどでのつながりがなくても、AirDropで直接写真を送ってあげることができる。
こういったシーンにおいて、Androidユーザーが少数派だと蚊帳の外ということがよくあった。Androidにも同様の機能として「Quick Share」という機能があるのだが、こちらはAndroid同士での転送となっていて、iPhoneとの転送はできなかった。
メールやメッセンジャーを立ち上げる必要がなかったり、相手と連絡先を共有する必要がなかったりと、手軽にファイルの共有ができて便利なので、AirDropを使えることが理由でiPhoneを選んでいる人も多いだろう。
これが、iPhoneの「AirDrop」とAndroidの「Quick Share」間でも転送できるようになった。まずは、Google Pixel 10シリーズから提供されているが、いずれは広く使えるようになると想像できる。
今回は、Google側のみのアップデートでAirDropに対応させたという。「Google開発者サービス v25.45(2025年11月17日)」にて、Quick Shareで他のプロバイダ(Appleとは書かれていない)とのデバイスの接続性を改善したと公開していて(※1)、「セキュリティを最優先に考え、独立したセキュリティ専門家によってテストされた強力な保護手段でデータを保護します(※2)」と、安全性についても万全なことに触れている。そもそもAirDropの無線通信では、エンドツーエンドで暗号化されているので、第三者にデータを盗み見られる心配はない。
※1 「Google システム サービス リリースノート(https://support.google.com/product-documentation/answer/14343500?hl=ja)」より。
※2 「Pixel 10 ファミリーから、Android と iPhone のユーザーがファイルを共有できるようになりました(https://blog.google/products/android/quick-share-airdrop/)」より。
スマートフォンの設定を行う
前提条件として、送信側と受信側の両方でBluetoothとWi-Fiをオンにしておく必要がある。そして、これは問題ないと思うが、両方のデバイスを近くに置いておく必要もある。うまくいかない時は再確認してほしい。今回使ったのは、iPhone 16(iOS 26.1)とGoogle Pixel 10 Pro XL(Android 16)だ。
転送時には、iPhoneは[設定]ー[情報]にある[名前]が、Androidは「Quick Share」設定画面の[デバイス名]が転送相手の画面に判別用の名前として表示される。表示されても問題ないネーミングに変更しておこう。さらに現在は、受信側のスマートフォンで[すべての人(10分間のみ)]に許可しておく必要がある。[連絡先]を選ぶと表示されないので注意してほしい。この設定は書かれているとおり、「10分間のみ」に限定されているので、設定を戻し忘れても問題はない。
Googleとしては、「将来的にAppleと協力して『連絡先のみ』モードを有効にしたい」と述べているので(※3)、将来変更される可能性はある。
※3 「Googleセキュリティブログ(https://security.googleblog.com/2025/11/android-quick-share-support-for-airdrop-security.html)」より。
iPhone側で「AirDrop」関連の設定を確認してみる。
Android側では「Quick Share」を設定する。
iPhoneからAndroidに「AirDrop」で送信
それでは、iPhoneからAndroidにAirDropで送信してみよう。ここでは写真を例に実践するが、写真や動画だけでなく、書類、URLリンク、マップ上の場所など、共有アイコンで[AirDrop]が選択できれば送ることができる。
AndroidからiPhoneに「Quick Share」で送信
逆のAndroidからiPhoneへの転送も見てみよう。「Quick Share」画面から送信する。こちらからは、ファイルとして選択できれば送信が可能だ。
AirDropは、MacやiPadでも対応していて、こちらでもAndroidから転送を試してみたが問題なく転送できた。
Quick Share(以前はニアバイシェアと呼ばれていた)が初めて搭載されたのは、2015年にリリースされたAndroid 6以降で、結構古くからある。Google Pixelシリーズでは、Pixel 6以降がまだサポート期間が残っているので、このあたりのモデルは今後対応するのではないかと想像する。この機能が、広くAndroidのスマートフォンで使えるようになると、かなり便利になるだろう。
今回の教訓(ポイント)
iPhoneとAndroidで「AirDrop」の転送ができるようになった
現在は受信側のスマホですべての人からのデータ転送を許可する設定が必要
























