いまさら聞けない!? ちかごろ話題のサービス・アプリをさくっと解説

みんなが本当はいまさら聞きたかった“コンビニWi-Fi”人気記事セレクション

 本連載「いまさら聞けない!? ちかごろ話題のサービス・アプリをさくっと解説」でこれまでに掲載した記事の中から、アクセス数の多かった人気記事をピックアップ。みなさんが本当にいまさら聞きたかったと思われるサービス・アプリをジャンル別に振り返ります。

 今回は“コンビニWi-Fi”。コンビニエンスストアの店頭で提供されている、無料で利用できる公衆無線LANサービスのことです。連載では「ファミリーマートWi-Fi」「LAWSON Free Wi-Fi」「セブンスポット」の3つを紹介しましたが、いずれの記事もアクセスランキングの上位20位以内にランクインしていました。

※各記事で説明しているサービスの内容は、それぞれ掲載時点のものです。その後、機能や提供条件などが変更されている場合も考えられますので、実際に利用するにあたっては各社のサービス紹介サイトなどでご確認ください。

 「ファミリーマートWi-Fi」は、全国約1万店舗のファミリーマートで利用できます。SSIDの「Famima_Wi-Fi」を選択したら、初回はブラウザーを起動してユーザー登録をします。ブラウザーと専用アプリ「ファミリーマートWi-Fi簡単ログインアプリ」で接続できますが、ブラウザー経由でログインした場合は、1日あたり最大「20分×3回」接続できるのに対して、「ファミリーマートWi-Fi簡単ログインアプリ」からFamima_Wi-Fiにログインすると、1日あたり最大「60分×3回」使えます。なお、毎週月曜日の午前1~5時は、メンテナンスのため利用できないことがあります。

利用規約の確認のあと、ファミリーマートのホームページが開きます
初回のみユーザー登録を行います

 「LAWSON Free Wi-Fi」は、「LAWSON Free Wi-Fi」のステッカーのある店で利用できます。SSIDの「LAWSON_Free_Wi-Fi」を選択し、ブラウザーを起動したら表示に従って登録手続きをします。初回のみ、利用規約への同意とメールアドレスの入力が必要ですが、メールアドレスは1年間有効。後は「インターネットに接続する」ボタンをタップすればOKです。アプリは不要で、1日あたり最大「60分×5回」使えます。なお、毎週水曜日の午前1~5時は、メンテナンスのため利用できないことがあります。

Wi-Fi設定でSSID「LAWSON_Free_Wi-Fi」を選択します
「インターネットに接続する」を選択します

 「セブンスポット」は、セブンスポット会員、およびオムニ7会員が利用できるサービスです。PC、スマートフォンのほかに「ニンテンドー3DS」シリーズからも利用できるのが特徴。SSIDの「7SPOT」に接続し、初回はブラウザーを起動して会員登録を行います。正会員登録用URLをメールで受信して本登録が完了したら、「サービスを開始する」ボタンをタップ。セブンスポットの各種コンテンツが表示されるので、インターネット接続を選択すれば接続完了。ブラウザーからは1日あたり最大「60分×3回」まで使えますが、セブンイレブン公式アプリ「セブン-イレブンアプリ」を使えば、回数無制限で接続できます。

Wi-Fi設定で「7SPOT」というSSIDを選択します
「7SPOT」につないでからウェブブラウザーを起動すると会員登録、またはログインが可能になります

格安スマホの普及と通信量の増大が背景に?

 これらコンビニWi-Fiが注目された背景として、格安スマホの普及と、通信料金や通信量の増大が挙げられるでしょう。携帯電話キャリアの契約端末なら、キャリアが提供しているWi-Fiスポットを無料で利用できますが、Wi-Fiスポットを無料で利用できる格安スマホは一部のみ。通信量を節約するためには、公衆無線LANスポットが利用できるサービスを別途契約するか、“フリーWi-Fi”を利用するしかありません。例えば、MMD研究所とインテルセキュリティによる2016年12月の調査では、スマートフォンの1カ月の通信量が6GB以上のユーザーは、女子大生で30.9%、女子高生で24.7%となっています。ゆえに今後もMVNOの利用者の増加とともに、注目度も高まるのではないかと思われます。

自衛しながら上手に活用しよう

 しかし、フリーWi-Fiと一口にいっても、誰が提供しているか分からない、鍵なしのいわゆる“野良Wi-Fi”の利用は危険です。接続してしまうと、端末の乗っ取りや情報の抜き出し、位置を追跡されたり、録音、撮影などによる個人情報の漏えいの被害に遭う恐れもあります。そこで強い味方になるのが、身元の判明しているコンビニの無料Wi-Fiサービスということかもしれません。

 とはいっても、コンビニが提供しているWi-Fiも暗号化されていないため、通信内容を他人に傍受されてしまうなどの危険は伴います。総務省が公開しているWi-Fi利用者向け簡易マニュアルや、政府広報オンラインで公開されている記事でも案内されていますが、

  • むやみに鍵なしのWi-Fiに接続しない
  • 接続するSSIDが正しいか確認する
  • アクセス先のサイトががSSLに対応していて「https://」で始まるURLになっていることを確認する
  • パソコンの場合は、ファイル共有機能を解除しておく
  • VPN(Virtual Private Network)を利用し、暗号化する

といった対応を各自で行うことが大切です。無料のVPN接続用スマートフォンアプリもGoogle PlayやApp Storeでダウンロードできますが、トレンドマイクロ株式会社では「フリーWi-Fiプロテクション」、株式会社シマンテックでは「ノートンWi-Fiプライバシー」というVPN接続アプリをそれぞれ販売しています。「無料のVPNアプリは提供元が心配」という方は。利用してみるといいでしょう。

トレンドマイクロのAndroid/iOS向けVPNアプリ「フリーWi-Fiプロテクション」
シマンテックのAndroid/iOS向けVPNアプリ「ノートンWiFiプライバシー」

 最近では、商店街や自治体など、無料の公衆無線LANサービスを提供するところが増えています。ここまでの内容を参考にして、できる安全策を講じながら、上手に活用しましょう。

すずまり

プログラマからISPの営業企画、ウェブデザイナーを経て、現在はIT系から家電関連まで、 全身を駆使してレポートする雑食性のフリーライターに。主な著書に「Facebook仕事便利帳」「iPhone 4 仕事便利帳」(ソフトバンククリエイティブ)など。 睡眠改善インストラクター、睡眠環境診断士(初級)。