vProの匠

【匠の部屋】USB-LANアダプターでvProが使えない! でも起動させたい……

vProの匠こと、牧真一郎氏。同氏の「匠」っぷりは、連載のこれまでの回を参考にしてほしい
今回のテーマは「有線LANでのvPro制御」。うまく行かない原因はどこにあるのか?

 テレワークが普及する中で、各企業のシステム管理者から注目を集めている「インテル vPro プラットフォーム」。このプラットフォームでは、インターネット経由でPCを遠隔操作できるが、中には固有のネットワーク環境が原因で、トラブルで発生するケースもあるようだ。

 そこで今回は「インテル vPro プラットフォーム」のすべてを知り尽くした“匠”こと牧真一郎氏に、読者の方から問い合わせのあった“あるトラブル”の解決方法を紹介してもらった。

 なお、本連載では「匠に聞いてみたい」質問を随時募集中。vProに関する疑問・質問などがあれば、記事末尾のフォームからぜひ投稿してほしい。また、既に投稿いただいた質問は、順次回答していくので、お待ちいただければ幸いだ。

今回の質問:「USB接続の有線LANアダプター経由では、vProが使えなくなります。何か解決する方法はないでしょうか?」

――今回は「インテル vPro プラットフォーム」に対応したノートPCで、USB接続の有線LANアダプターを利用している方からの質問です。無線LANではvProが普通に使えるものの、USBの有線LANアダプターで有線LAN接続すると、「インテル vPro プラットフォーム」が使えない。これを解決したいとのことですが、どうしたらいいでしょうか?

牧氏:最近では有線LANポートを搭載しないPCが増えていて、汎用の有線LANアダプターやドッキングステーションなどを別途用意している方もいるようです。こうした市販の有線LANアダプターなどでは、残念ながらAMTを利用したPCの遠隔起動などを行うことはできません。

 これは、外付けの有線LANアダプターなどが、ME(マネージメントエンジン)に直接接続されていないことが原因です。この環境ではPCをシャットダウンすると、MEが外付けのアダプター内にあるLANコントローラーを制御できなくなります。これは、LANカードをPCI Expressなどのスロットに装着した場合も同じです。

汎用の有線LANアダプターなどを使った接続では、AMTによるPCの遠隔起動ができない

――「インテル vPro プラットフォーム」を有線LAN環境で利用するには、マザーボードから直接配線されたLANポートを使用する必要があるということですね。

牧氏:基本的にはそうなります。ただ、PCメーカーによっては内蔵LANコントローラーからの信号を外付けするために、ポートリプリケーターやドッキングステーション、拡張ケーブルなど専用の拡張機器を提供している場合があります。これらを利用してLANケーブルをPCに接続すれば、AMTを利用することが可能です。

 ただ、同じ型番のPCでも、枝番によって拡張機器をサポートしていない場合があるので、一度メーカーに問い合わせておくとよいでしょう。

メーカーによっては、内蔵LANコントローラーの有線LANを引き出せる専用のアダプターを用意している場合もある

――では、それらの拡張機器が、現在利用しているPCをサポートしていない場合は、どうすればいいでしょうか?

牧氏:その場合はAMTを利用するのが難しいので、例えば“起動にWake On LANを使い、そのためにマジックパケットを送信する”など、別の方法を利用することになります。

 ただ、vProと違ってUSB-LANアダプターを使った場合、マジックパケットによる起動では、スリープ(S3)状態からの起動しかできず、シャットダウン(S5)したPCを起動できない場合があります。このような場合には、Windowsの電源設定を見直すことになるでしょう。さらに、ネットワーク構成の都合で、マジックパケットが操作されるPCに届かない場合には、中継サーバーなどを用意する必要もあります。

 後は、電源を入れるだけでしたら、PCの内蔵時計でタイマー起動するという方法もありますね。多くのPCでは、UEFIで起動時間を設定できますし、AMTにも「Alarm Clock」という機能があります。指定した時間になると必ずPCが起動してしまうので、求めている機能とは違うかもしれませんが……。なお、AMTの「Alarm Clock」はWeb UIやMEBxで直接設定できないので、何らかのアプリケーションが必要です。

――なるほど、ただ1台1台で利用するには、準備に手間と時間がかかりそうですね。PCの電源を入れることができても、遠隔操作にはまた別のツールも必要になります。

牧氏:そうですね。今回のケースではアクセスポイントを用意し、すべての通信を無線LANで行うのが一番良いと思います。こうすることで、遠隔操作をvProに集約しつつ、必要な操作を行えるようになるはずです。予算や許可について、社内に確認されてはいかがでしょうか。

匠への質問、募集中!

 ……さて、今回は後付けの有線LANアダプター経由で「インテル vPro プラットフォーム」を利用する方法を紹介してもらったが、vProは非常に多機能かつ奥深い。これまでの記事や活用事例を見て、「これはどうやるんだろう?」あるいは「できると思うのに、何故かうまくいかない」と思うことも多いと思う。

 当連載は、そうした疑問を随時、匠にお伺いし、みなさまの疑問解消に役立てていきたい。疑問点がもしあれば、是非、以下のフォームから質問を送ってみてほしい。また、既に投稿いただいた質問は、順次回答していくので、お待ちいただければ幸いだ。

アンケート回答にあたっての注意事項・同意事項

・いただきました質問につきまして、質問者やその企業を特定できないよう編集の上、匠の回答とあわせて誌面掲載させていただく可能性がございます。

・いただきました質問に対する回答は、原則として今後展開する記事内にて行わせていただきます。また、すべての質問への回答を約束するものではございません。

・氏名やメールアドレスのご記入は任意です。ご記入いただいた場合、追加で伺いたいことなどがある場合に限って、編集部よりご連絡させていただく可能性がございます。

・回答いただきました個人情報(名前/メールアドレス)は、追加の質問など編集部からの連絡のみ使用します。そのほかの目的で使用することはなく、対象者以外の個人情報は、企画終了後、速やかに消去します。

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