みんなの在宅ワーク

第13回:ミニサイト作り職人 和田亜希子の在宅ワークスタイル

まるで「住むコワーキングスペース」――巨大シェアハウスで在宅ワーク

 シェアハウスというと、20~30代の独身者が楽しくリビング団らんしたり恋愛バトルを繰り広げる印象を抱いている方が多いかもしれません。人数も4~6人くらいを想像するのではないでしょうか。

 しかしここ数年、居住者50人以上という大型のシェアハウスが増え、在宅ワークが主のフリーランスにも人気なんです。

居住者100人以上、4人に1人は外国人

 今回ご紹介する私の在宅ワーク拠点もそんな巨大シェアハウスの1つ、2020年3月末にプレオープンした「SR Academia横浜磯子」です。

 居住者属性は公式サイトでも公開されていますが、25%が外国人で、国籍もUSA、フランス、エジプトとさまざま。100部屋超ですが、現在はまだ大半が工事中で居住者は40人弱。会社勤めのほか、自営業・フリーランスの人もけっこういます。

ワーキングスペースも完備された共有スペース

 ここ数カ月はテレワークの会社員も多く、日中ラウンジで一緒になると「在宅ワークに最適だよね」なんて会話を交わします。最大の魅力は充実の共有スペース。

ラウンジその1
リビング&ダイニングルーム

 こんなラウンジがあり、キッチンやリビングのほか、パソコン作業を前提に設計されたワーキングエリアも用意されています。

ラウンジその2

 エンジニアKさんのお気に入りは、アンティーク家具が並ぶ部屋の窓際。心地よい風が吹き込む中、黙々と集中作業しています。外国人居住者は、よくテラスの大きな木製デスクでパソコン作業をしています。

ワーキングエリア

 私はここ。テーブル上の細い棚にSurface Pro 7の本体をひっかけると高さがちょうどよく、いい姿勢が保てます。

 「他の人がいると集中できないのでは?」と聞かれますが、一人暮らし在宅ワーカーが抱える悩みのメインはむしろ「他人の目がなくだらけてしまう」こと。その点、ここなら、少し離れた場所で黙々と集中作業している(ように少なくとも見える)人がいるので緊張感も維持でき、ゲームやSNS徘徊でさぼっている姿は見られたくないという心理も働きます。

 もちろん夜は賑やかになることもありますが、その時間帯に仕事を継続するなら自室に戻ればいいだけ。もしくは仕事用スペースとして区切られているライブラリーですね。

ライブラリー

 場所をチェンジすれば気分転換にもなります。煮詰まったらキッチンでコーヒーを淹れ、テラスでのんびり過ごすことも。防音シアタールームもあり、グランドオープン後はジム、ビリヤード部屋、卓球部屋も誕生する予定です。月額わずか5~6万円の家賃を考えれば、充実の施設と言えるでしょう。

職住同一の在宅ワークでも「ほどよくスイッチ」できるシェアハウス

 在宅ワークは「職住同一」ゆえ、だらけてしまったり、仕事一色になりがちですが、シェアハウスという、ほどよくスイッチできる環境を選択してから、在宅ワークでも疲弊しすぎず、孤独にならず、ライフワークバランスがとれるようになりました。

 居住者の数も多く、建物内の清掃等は業者が行ってくれるので、人間関係の煩わしさはさほどありません。あいさつ程度の関係の人も多いですし、同じ職種の人や自営業者仲間とは仕事関連の情報交換を行うことも。

 ワーキングスタイルの見直し、断捨離ブーム再来など新しい潮流も起きていますが、独身在宅ワーカーなら、こんなシェアハウス生活もありでしょう。興味があればぜひチャレンジしてみてください。

和田亜希子の在宅ワーク環境

  • メインPC:Microsoft Surface Pro 7
  • ディスプレイ:1画面
  • キーボード:Microsoft Sculpt Ergonomic Desktop、エレコム TK-FBP083
  • マウス/トラックボール/トラックパッド:Microsoft Sculpt Ergonomic Desktop、Microsoft Sculpt Comfort Mouse
  • カメラ:内蔵カメラ
  • マイク/ヘッドフォン/スピーカー:内蔵マイク、内蔵スピーカー
  • ビデオ会議サービス:Zoom、Skype
  • 机:学習机
  • 椅子:バランスボール
  • その他小物:EIZO 26.5型正方形ディスプレイ「FlexScan EV2730Q」

和田 亜希子

ニッチなテーマでサイト構築・運営を行い、広告収入で生計をたてる自称「ミニサイト作り職人」。運営サイト「東京ビアガーデン情報館」「台湾温泉」「小型バイクで走る日本一周沿岸ツーリング」など。著書「ミニサイトをつくって儲ける法」(日本実業出版社)ほか。