イベントレポート

CEATEC 2024

NEC、AIで「映像を要約してまとめる」サービスをデモ、長い動画を見なくても内容を把握可能

「動画→文章化→要約」と処理

NECのブース

 日本電気株式会社(NEC)は「持続可能な社会・産業を支える 」というコンセプトでCEATEC 2024に出展し、各課題に対する具体的なソリューションを展示しているが、なかでも動画からAIが報告書を作成するソリューション「産業DX 推進と業務効率化を実現するNECの映像認識×生成AI」がCEATEC AWARD 2024 25周年特別賞を受賞した。

 展示では、動画から生成AIが報告書を自動作成する様子を実演した。主な例としては、監視カメラやドライブレコーダーの動画から、事故の報告書を自動作成、保険会社向けのソリューションでは交通事故の過失割合まで算出する。

産業DX 推進と業務効率化を実現するNECの映像認識×生成AIの展示

 実際に動画を読み込み、必要な事項を選択すると、AIが日程時間ごとに動画を文章化、それを要約することで「どの車がどういう状況で事故を起こしたか」などが詳細に記載される。従来は人間が映像を確認して報告書を作成し、状況から過失割合も算出していたが、NECのソリューションではAIがほとんどをやってくれる。

動画から報告書などを自動作成するユースケースを6つ提案。赤枠の4つを会場で試すことができる

 展示では、このソリューションのユースケースを6つ提案、そのうちの4つを試すことができる。

 例えば、道路交通では、実際の運転動画からドライバーの事故シナリオを自動収集して運転支援に役立てることや、航空機を撮影した動画から空港のランプオペレーションの分析書を自動作成すること、スポーツを撮影した動画からは、特定選手の活躍をハイライトで抜き出してコンテンツを自動作成と配信までを体験できる。

作成する画面
作成された報告書。事故動画から、状況の解説、事故の過失割合まで算出されている

 なお、NECではソリューションを作って自動化することはもちろんだが、個人情報保護なども点も十分に配慮するとしている。監視動画を活用するような場合は、個人情報保護などの観点から、問題になりそうなソリューションは作成しない方針をとっているという。