イベントレポート

CEATEC 2024

誤差12cm・1秒ごとの位置情報で農業をDX、エゾウィンが「みちびき」活用端末を展示

作業時間短縮や無線連絡の大幅削減

位置情報を使い、作業の進行状況がリアルタイムでわかる
エゾウィンは「デジタル田園都市国家構想特設パビリオン」に出展した

 10月15日~18日に幕張メッセで開催されている「CEATEC 2024」に、エゾウィンは測定誤差12cmという位置情報端末で農業DXをサポートする「Reposaku(レポサク)」を展示した。

 Reposakuは、通信機能のあるGPSロガーを車両や従業員に持たせ、リアルな実行データを収集するシステム。準天頂衛星システム「みちびき」が提供するCLASを使い位置情報の精度は誤差12cm。圃場で農業作業車の軌跡を収集すれば、どのような動きをしているか把握でき、作業進捗の状況がリアルタイムで分かるほか、データを収集すればどの作業に時間がかかっているかなどが分かり、改善点を見つけやすくなる。

Reposakuの動作の様子。地図上で軌跡が表示されている。手前にあるのはGPSロガー端末

 たとえば、農業では、圃場を作業者が往復する場合に1秒ごとに情報を収集しているため、作業状況の振り返りなどが容易になる。実際に作業をした実行データがなければその先にある業務の分析、改善という流れにつながらないため、実行データを集めるツールとしても役立つものになるという。DXのの実現のサポートとなり、その先のGX(グリーントランスフォーメーション)にも役立つとしている。

DXの実現には実行データの収集が重要だと、エゾウィンは指摘

 また、今回、位置情報の精度も高くなったことで、従来よりも多くの情報が得られ、人の動きがより詳細に分かるようになった。

 具体的な効果としては、作業時間の短縮や無線連絡の大幅削減。作業がオープンになっていることから、個人が作業内容を報告する必要もなくなり、手書き日報をやめた例もあるという。

 活用できる業種も農業だけでなく、除雪、バス、配送、ごみ収集、パトロールなどが想定されるとしている。