自転車ルート案内に特化したNAVITIME、iPhoneとAndroid向けアプリ今夏公開


 東京ビッグサイトで5月11日から13日まで開催されている展示会「第1回スマートフォン&モバイルEXPO」でナビタイムジャパンは、自転車用のルート検索・案内に特化したスマートフォンアプリ「自転車NAVITIME」を参考出展している。同社は夏をめどに、iPhoneおよびAndroi向けアプリを公開する。価格は未定。

 検索窓に目的地を入力し、「ここへ行く」ボタンを押して目的地を決定すると、1)距離が短い、2)坂道が少ない、3)坂道が多い、4)幹線道路優先、5)幹線道路回避――という5種類のルートが検索でき、好きなルートを画面および音声で案内してくれる。自転車向けに設計されたホルダーを使えば、スマートフォンをカーナビのように使える。

 5種類のルートはそれぞれ、高低差のグラフを確認できる。自転車で長距離を走る際は、高低差の大小によって身体に蓄積される疲労が変わってくる。その意味では、「坂道が少ないルートを選べば身体への負担が減る」と担当者は話す。

 また、幹線道路優先では、国道や県道など路面の舗装が比較的しっかりしていて、道幅が広いルートを走れるようだ。幹線道路回避では、自動車の交通量が比較的少ないルートを案内してくれる。

住所で検索した画面「横浜」で検索した画面。候補の駅やバス停、ランドマークなどが表示される
「距離が短い」ルート「坂道が少ない」ルート
「坂道が少ない」ルートの高低差グラフ「坂道が多い」ルートの高低差グラフ
ドーナツサーチで「ラーメン」と検索した画面
設定画面

 機能面ではさらに、ドーナツサーチとして現在地周辺のスポット情報を検索できる。例えば「5km~10kmまで」と指定して「ラーメン」とスポット情報を入力すると、指定した範囲内のラーメン屋が地図上に表示される。好きなラーメン屋を選ぶと、目的地まで案内してくれる。

 走行中は右折・左折・直進を指示するナビ情報に加えて、GPSの移動距離から算出したスピードメーターを表示する。一方、停車中はナビ情報、目的地までの距離、到着予定時刻だけを表示するなど、状況に応じて表示される画面が異なる。なお、走行・停止の判断は加速度センサーをもとにしており、安全面に配慮して走行中は操作がロックされる。

 また、スマートフォンの近接センサーを利用し、ポケットやカバンの中に端末を入れた場合は画面を非表示にし、音声案内によるナビゲーションのみを行う「ポケットモード」を搭載する。これにより、「消費電力を節約し、長距離のサイクリングにも安心して使える」(担当者)という。

 このほか、自転車NAVITIMEを使って移動した1日あたりの走行距離をリストに登録できる。それぞれの走行の軌跡は再生ボタンを押すことで、地図上で実際に走ったときのスピードで閲覧することが可能だ。

 なお、会場で参考出展されているiPhoneアプリでは、荒川沿いや多摩川沿いなどのサイクリングロードのルートは反映されていなかった。ナビタイムジャパンの広報によれば、アプリをリリースする前後には、サイクリングロードの情報も反映させていきたいと話している。

走行中の画面。ナビ情報とスピードメーターが表示される停車中の画面。スピードメーターは非表示となり、ナビ情報と目的地までの距離、到着予定時刻が表示される
走行ログのリスト画面走行ログの再生画面

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(増田 覚)

2011/5/12 18:19