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「Google Chrome 56」がWebVR APIに対応、Daydream Viewと対応スマホで没入型体験を実現

 「Google Chrome 56」安定版において、W3C規格として仕様策定中の「WebVR API」に対応した。

 Chrome 56でVRコンテンツ配信サイトを表示し、没入型の体験をするには、Daydream Viewと対応スマートフォンが必要となる。WebVR APIでは、VRコンテンツの表示だけでなく、対応ヘッドセットへの入出力インターフェースが提供される。これにより、ウェブアプリでVRレンダリングに加え、ユーザーが装着するヘッドセットの位置と方向へのアクセスが実現する。

 ただし、PC版やスマートフォン版のChrome 56だけでも、VRコンテンツの表示は可能だ。その場合はマウスやタッチ操作により画面の操作が行える。

 WebVRは、3Dグラフィックスの表現技術である「WebGL」を用いてウェブブラウザーでVRコンテンツを表示するための技術。もともとはMozillaが開発したもので、MozillaやGoogleなどがWebVR構築用のライブラリを提供。FirefoxやOpera開発版、Microsoft Edgeなどで試験的にサポートされている。

 Googleでも、Chrome 56 BetaでWebVR APIに対応しており、今回、Chromeの安定版では初めてWebVR APIに対応した。Googleによれば、数カ月後にはGoogle Cardboardのサポートが追加される予定。

 Googleでは公式ブログでの発表文で、以下の5つのWebVRコンテンツサイトを紹介している。

自然と動物、技術の交わりをテーマとしたインタラクティブなドキュメンタリー「Bear 71」
博物館や歴史的建造物、著名人の自宅など30万件以上のVRライブラリ「Matterport VR」
VRの臨場感を映画で楽しめる「Within」
100万以上のアニメやビデオゲームの3DシーンをVRで発見できるコミュニティ「Sketchfab VR」
Daydreamコントローラーで場所の移動やレコードの再生が行える「PlayCanvas」を試せる「WebVR Lab」