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アクロニス、ランサムウェア対策ソフトを無償公開、AI技術を使った「Acronis Ransomware Protection」

 アクロニス・ジャパン株式会社は、AI技術を用いたランサムウェア対策ソフト「Acronis Ransomware Protection」を無償公開した。対応OSは、Windows 10/8.1/8/7/Home Server 2011。

 Acronis Ransomware Protectionでは、データファイルが変更されるパターンを独自のホワイトリスト/ブラックリストを元に検知し、悪意のある疑わしい動作を見つけるとインスタントバックアップとユーザーへの通知を実行。ユーザー側で不審なプロセスの一時停止やブロックを行える。

 攻撃によってファイルが損傷した場合は、キャッシュや一時ファイル、バックアップから最新バージョンのファイルを検索して、ファイルを復旧する。クラウドバックアップ機能も付属しており、5GBのクラウドストレージが無償で利用できる。

 同社の個人向けセキュリティ製品「Acronis True Image」シリーズで搭載しているランサムウェア対策機能「Acronis Active Protection」を元にしたもの。アクロニスの専用クラウドAIインフラストラクチャ内で数十万のプロセスを分析し、生成された機械学習モデルを使用することでランサムウェア対策機能を強化した。これにより、既知・未知を問わず脆弱性を狙う攻撃を防ぐことができるとしている。このモデルはインストーラーに直接組み込まれるため、インターネットに常時接続する必要なくデータを保護できるとしている。

 プログラムは約20MBに軽量化されており、バックグラウンドで実行できる。一般的なバックアップ/ウィルス対策プログラムと互換性があるため、既存の設定を変更せずにデータ保護機能を追加できるとしている。

 なお、アクロニス・ジャパンが行った、ランサムウェアおよびデータ保護対策の実施に関する意識調査によると、回答者の70.3%がランサムウェア攻撃の影響について認識していないことが判明した。また、データの保護方法を把握していない/何も対策を取っていないという回答も35.2%に上っている。

 同調査は、日本のインターネットユーザーを対象に2018年1月に調査を行ったもの。