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“くずし字”ジェネレーター、国文学研究資料館などが開発、文章を変換して古典籍風の画像として生成、Twitterでシェアも可能
2018年4月26日 17:30
大学共同利用機関法人人間文化研究機構の国文学研究資料館と大学共同利用機関法人情報システム・研究機構の国立極地研究所による「オーロラ4Dプロジェクト」は26日、くずし字ツール「くずし字、いろいろ」を開発したと発表した。ウェブサイト上で入力した文章が、1万文字を超えるくずし字データベースを参照してくずし字に自動変換され、それが記載された古典籍っぽい画像が生成される。人文学オープンデータ共同利用センターで公開されている「日本古典籍字形データセット」を活用したものだという。
生成された画像はJPEG形式でダウンロードできるほか、Twitterでシェアすることも可能。1回に変換できるのは25文字まで。できるだけひらがなで入力し、濁点などをなくすと出力されやすくなるという。なお、変換できない文字もあり、その部分は空白になる。例えば、昔の人の気持ちになってみたいとき、大切な人にラブレターを送りたいとき、オリジナルのサインを作りたいときに「くずしてみよう」と呼び掛けている。
オーロラ4Dプロジェクトでは、オーロラや彗星、隕石などに関する天文記録を古典籍から読み解く市民参加型のワークショップ「『古典』オーロラハンター」を進めてきた。同ワークショップでは翻刻されたテキストを主に用いたが、くずし字が読めるようになれば翻刻されていない古典籍からも新しい天文現象が発見できるようになるとし、くずし字を読むことにつなげる教育コンテンツとして「くずし字、いろいろ」を開発した。「くずし字は楽しんでこそのもの。ご活用いただき、少しでもくずし字ファンになって、新しい発見を一緒にしましょう」(オーロラ4Dプロジェクト)。