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大日本印刷、AIによる校正・校閲サービスに文法チェックや多言語対応などの新機能追加

 大日本印刷株式会社(DNP)は6月22日、AIによる校正・校閲・審査業務を行うサービス「DNP AI審査サービス(校正・回覧業務)」に、「日本語の誤用などのチェック」「表組みの校正・校閲チェック」「多言語対応」の3つの新機能を追加した。

 同サービスは、製品のパッケージや広告物、契約書などの製作・印刷において、属人的であることが多い校正・校閲・審査業務の省力化や人的ミスの低減などの品質担保を図るもの。金融・飲料・食品・メーカー・自治体・教育など、さまざまな業界・団体で利用されており、利用者の声から、特にニーズの高い機能を追加したという。

 「日本語の誤用などのチェック」機能は、日本語の表記ゆれ・文法の間違い・誤字・誤入力などをチェックするもの。従来より、価格の表記方法や特有の言い回し、法令で定められたマーク表示方法などのルールをAIに学習させてチェック可能だったが、文法の間違いや誤字・誤入力、媒体ごとの表記のゆれなどを指摘する機能が追加された。

日本語チェック:誤りや不自然な日本語を指摘

 「表組みの校正・校閲チェック」機能は、表組みの中から文字情報を抽出し、用語などの一覧データや正しいデータと照合して、一致しない箇所を自動的に判別できる。
料金表などの表組みは、重要な情報が多くて文字も細かいため、複数名が読み合わせを行うなど、校正業務の負荷が高くなっていたという。

表組チェック:原稿情報と表組の差異をチェック

 「多言語対応」機能は、英語・中国語・韓国語のテキストデータを抽出し、正しい情報と比較して校閲する。その他の言語は今後、PoC(概念実証:Proof of Concept)を順次実施していく予定だという。

多言語チェック:多言語の原稿と記載情報の差異を指摘