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「ウイルス感染」などの偽警告、アダルトサイトの再生ボタンや広告から誘導されるサポート詐欺の注意点
IPAが解説、不審な広告の事例を紹介
2024年2月29日 15:17
独立行政法人情報処理推進機構(IPA)は2月27日、サポート詐欺における偽のセキュリティ警告に関する情報をまとめたページを公開した。
サポート詐欺とは、ウェブサイト閲覧中に「PCがウイルスに感染した」などの偽のセキュリティ警告を表示することで偽のサポート窓口への連絡を促し、サポート料金と称した金銭をだまし取る手口のこと。
IPAによると、偽のセキュリティ警告には表示される「きっかけ」があり、それらを主に4つのパターン(不審な広告のクリック、不審なウェブサイトに誘導する検索結果のクリック、アダルトサイトの動画再生ボタンのクリック、ウェブブラウザーの通知機能を悪用した偽のセキュリティ警告通知のクリック)に分けて解説している。
偽のセキュリティ警告が表示される4つのパターン
不審な広告のクリック
ウェブサイトに表示された広告をクリックすると偽のセキュリティ警告が表示されるパターン。
これらの広告には、例えば「注意:台風が接近しています」「上の画像をクリックしてください」など、閲覧者の注意を引くためのキーワードが書かれていることがある。
また、広告枠に「CONTINUE」とだけ書かれたものもあり、広告ではなく次のページへ移るためのボタンのように見せかけたパターンがある。このボタンをクリックすると、偽のセキュリティ警告が表示される事例が確認されている。
不審なウェブサイトに誘導する検索結果のクリック
検索サイトの検索結果に、偽のセキュリティ警告に誘導する不審なウェブサイトが表示されるパターン。
例えば、2023年の11月中旬から12月にかけて、「2024 年賀状 無料 イラスト」のキーワードで検索した結果から、不審なウェブサイトに誘導される事例が確認されている。ウェブサイトには、無料イラストのコンテンツはなく、「クリックしてご覧ください」と記載した広告が表示され、この広告をクリックすると偽のセキュリティ警告が表示される。
この形態以外に、検索結果を1回クリックしただけで偽のセキュリティ警告が表示されるパターンや、その時々の話題や行事などに関連したキーワードで検索を行うと、不審なウェブサイトが検索結果に表示される可能性もあるという。
偽警告が表示された場合の対処法
偽の警告画面が表示された場合、IPAはウェブラウザーを閉じて対処するよう呼び掛けているが、具体的な操作方法については、過去に公開したPDF「サポート詐欺で表示される偽のセキュリティ警告画面の閉じ方」の参照や、実際に偽のセキュリティ警告画面の閉じ方を学べる「偽セキュリティ警告(サポート詐欺)画面の閉じ方体験サイト」を活用するよう促している。