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KDDI、2030年度の宇宙事業創出を目指した共創プログラム「MUGENLABO UNIVERSE」開始
2024年5月30日 14:10
KDDI株式会社は5月30日、スタートアップと大企業による、宇宙を活用し地球上の課題解決を目指す共創プログラム「MUGENLABO UNIVERSE」を開始した。
宇宙事業に取り組むスタートアップ、異業種のスタートアップ、大企業、有識者が宇宙事業を共創し、2030年度に宇宙を活用した事業創出を目指す。同社の共創事業プラットフォーム「KDDI∞LABO」(ムゲンラボ)パートナー連合の大企業から13社が参加し、スタートアップのエントリーを募集している。なお、KDDIでは、2028年を目途に月-地球間通信の構築、2030年を目途に月面モバイル通信の構築を目指している。
同プログラムでは、多様な実証環境を提供する。下記に挙げられた4点のほかにも、順次拡充の予定。
ISSや月面を再現した「宇宙デジタルツイン」の提供
2025年度開始予定、株式会社スペースデータの協力のもと、ISS(国際宇宙ステーション)や月面などの宇宙環境を再現したデジタル空間「宇宙デジタルツイン」を提供する。
低軌道上での実証環境の提供
2027年度開始予定。株式会社ElevationSpaceの協力のもと、地球低軌道上を周回する無人小型衛星を使った宇宙環境利用・回収プラットフォームを提供する。宇宙環境における、真空環境や無重力下での実証実験が可能になる。
重力再現環境の提供
2027年度開始予定。株式会社デジタルブラスト協力のもと、宇宙空間での重力再現環境を提供する。
地上での実証実験環境の提供
鳥取砂丘を活用した月面実証フィールド「ルナテラス」を提供。作物栽培、新たな建設技術、建築物の実証実験などに利用できる。
そのほか、宇宙領域に関する勉強会を実施してのナレッジシェアリング、実証やナレッジリングを通じたスタートアップと大企業のマッチングを行い、地上・宇宙での課題解決事業の事業化促進も行う。
プログラムに参加する大企業は、関西電力株式会社、KCJ GROUP株式会社、KDDI株式会社、サントリーホールディングス株式会社、松竹株式会社、スカパーJSAT株式会社、住友不動産株式会社、大日本印刷株式会社、株式会社電通、東急株式会社、TOPPAN株式会社、三井住友海上火災保険株式会社、三井物産株式会社の13社(発表順)。
参加を希望するスタートアップは、MUGENLABO UNIVERSEの公式サイトからエントリーを行う。エントリー条件として、設立10年以内の未上場企業で、製品やサービスをすでに商用化していることなどが示されている。