ニュース

NTT東日本、「VDSL/LAN配線のみ」かつ「現在利用なし」の集合住宅で、フレッツ光のVDSL/LAN配線方式での新規受付を10月24日に終了、光配線への移行促す

VDSL/LAN配線方式の集合装置が単独設置されており、現在サービスの利用者がいない集合住宅のイメージ

 東日本電信電話株式会社(NTT東日本)は、「フレッツ光」おいて、VDSL/LAN配線方式の集合装置が単独設置されている集合住宅で、現在サービスの利用者がいない場合に、「フレッツ 光ネクスト マンションタイプ VDSL/LAN配線方式」などの新規の申込受付を10月24日に終了すると発表した。

新規申込に対しては、光配線または戸建て方式で提供

 これは、単なるサービスの新規提供の停止ではなく、光配線方式などへの移行を促すもの。終了後、VDSL/LAN配線方式の集合装置が単独設置されており、現在サービスの利用者がいない集合住宅(以降「対象となる集合住宅」と呼ぶ)で「フレッツ 光ネクスト」の新規申込があった場合には、光配線方式または戸建て方式での提供が行われる。

 集合住宅で「フレッツ 光ネクスト」を利用するとき、集合住宅内の配線は光ファイバーによる「光配線方式」、銅線(既設の電話線)による「VDSL方式」、LANケーブルによる「LAN配線方式」の3通りの方式があって、集合住宅の設備により使える配線方式が異なる。そして、「フレッツ 光ネクスト」は上り下り最大1Gbpsのサービスだが、VDSL/LAN配線方式では最大100Mbpsに制限されてしまう。

 NTT東日本では、集合住宅の通信品質向上と電気使用量削減による環境負荷低減を目的として光配線方式への移行を促進しており、本件もその一環となる。光配線方式とVDSL/LAN配線方式の集合装置の両方がある集合住宅では、2023年10月にVDSL/LAN配線方式の新規申込受付は終了しており、光配線方式のみの受付となっている。

 同社によれば、対象の集合住宅には別のインターネット接続サービスが提供され、フレッツ光やVDSL/LAN配線方式の需要がなくなった物件も含まれる。そのような建物での、不要になった設備の撤去も目的と見られる。

 建物の状態によっては、新規に光配線や戸建て方式での提供ができない可能性がある。しかし、対象の集合住宅は小規模なアパートが多くなり、そのような建物では、すでに配管が敷設されていたり、外壁工事法などの露出配線、またはベランダ越しの配線などで光ファイバーの引き込みが可能な場合が多いことから、原則として光配線方式または戸建て方式での提供が可能だと想定しているという。

 対象の集合住宅のオーナーや管理会社が本件について知らなければ、対象の集合住宅であるのに「フレッツ光が使える」と案内が行われる可能性も考えられるが、NTT東日本では、ダイレクトメールや電話によりオーナーや管理会社への周知を図るという。

 なお、引越しの際に、物件のフレッツ光に関する状況を確認したい場合は、「116」に連絡することで、フレッツ光の利用可否や建物の配線方式などの確認が可能だ。