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集合住宅のネット回線調査、光回線の配線方式により速度に差が出ると「知らなかった」が6割以上〜グッド・ラック発表
2024年6月26日 06:00
インターネット情報サイト「ヒカリコム」の運営や通信事業を手掛ける株式会社グッド・ラックは6月24日、集合住宅に住む人にインターネット環境に関するアンケートの調査結果を発表した。
この調査は、同社が運営する情報サイト「ヒカリコム」にて、2024年6月10日〜11日に全国の20代〜50代の100人にアンケート調査を実施したもの。なお、回答者の居住形態は、マンション(賃貸)が42世帯、マンション(持ち家)が25世帯、アパートが23世帯、団地(賃貸)が7世帯、団地(持ち家)が2世帯という構成。
7割以上が光回線を利用
現在利用しているインターネット環境についてたずねたところ、「光回線(マンション備え付け)」が44人、「光回線(個別に開通させた)」が30人、「ポケット型Wi-Fi」が9人、「ホームルーター」が7人、「ケーブルテレビインターネット」が7人、「その他」が3人という結果になった。
また、現在のインターネット環境を選んだ理由についてたずねたところ、「元々決められていたから」が27人、「月額料金が安いから」が26人、「利用や手続きが簡単だから」が19人、「速度が速いから」が12人、「スマホキャリアと同じ会社だから」が10人、「ショップなどで勧誘を受けたため」が3人、「キャンペーンに惹かれたから」が3人という結果になった。
これらの調査結果から、集合住宅のインターネット環境を選ぶ理由として、決められた回線以外の開通が難しく、安さや簡単さなどの回線速度以外のところが重視されていると、同社は推測している。
光回線契約者の6割以上が、配線方式により速度に差が生じると知らない
現在のインターネット環境が光回線である回答者に対し、自分が利用している光回線の配線方式についてたずねたところ、「光配線方式」が41%、「LAN配線方式」が11%、「VDSL方式」が5%。そして「わからない」が43%で、最も多い結果になった。同社は、集合住宅における光回線の配線方式についての認知度が低いことが伺えるとしている。
前問に引き続き、光回線である回答者に対し、光回線の配線方式によって、速度に差があることを知っているのかをたずねたところ、「知っていた」が36%、「知らなかった」が64%と、6割以上が配線方式の違いにより生じる通信速度の差について、知らないことが分かった。
なお、配線方式について詳しくは、「『フレッツ光が遅いアパート』を改善するには? 集合住宅の光回線高速化についてNTT東日本に聞いた」を参照のこと(この記事で説明しているのは、NTT東西の「フレッツ光」回線の場合)。
インターネット環境を変える場合に重視したいことは「通信」が約5割
現在のインターネット環境に満足しているかたずねたところ、「とても満足」が33人、「やや満足」が39人、「どちらでもない」が9人、「やや不満」が16人、「とても不満」が3人という結果になった。
とくに、「やや不満」「とても不満」と回答した理由として、「時々つながらない時がある(ポケットWiFi)」「19時~24時はYouTube視聴もカクカクする(光回線:マンション備え付け)」「とにかく速度が遅い、繋がらなくなる、復旧が遅い等(ケーブルテレビインターネット)」といった、速度に関する不満があったとしている。
そして、今後、インターネット環境を変える場合に何を重視するかたずねたところ「月額料金」が49人、「速度」が24人、「通信の安定性」が22人、「キャンペーンのお得さ」が3人、「利用開始までの早さ」が1人、「その他」が1人という結果になった。
「個別契約ができないからホームルーターに」という声も
最後に、自由記述で集合住宅のインターネット環境に関するエピソードをたずね、次のような回答を得ている。
光回線を備え付けるマンションの居住者は、「住んでいるアパートは入居者にインターネット料金の補助をしてくれる」「マンション備え付けだったので、管理会社に許可などを取る必要がなくとても助かっている」といった、管理の手間などが省けることに魅力を感じている声があった。
その一方、「出口部分はマンション共用のため自分の意見だけでは業者を選択できず、理事会で決定するまで大分時間がかかった」「落雷により共用部に設置してある設備が停止し、業者を呼んで復旧してもらったことがあった」といった、備え付けならではのデメリットがあるようだった。
「マンションで無料のケーブルテレビインターネットが提供されてますが、遅すぎるので自分で光回線を契約」との声もあった。「光回線(個別に開通させた)」や「ポケット型Wi-Fi」を使用しているとの回答者も含め、備え付けのインターネット回線速度に不満を持ち、自分で解決している例も少なくないことが伺える。
同社では、エピソードについて「集合住宅ならではの光回線の悩み」「ホームルーター・ポケットWiFiの速度について」「ケーブルテレビインターネットへの不満点」が多く寄せられたと振り返っている。