DNP、自動車の車載システム向けセキュリティ対策サービス提供開始

　大日本印刷株式会社（DNP）は12日、自動車の車載システム向けセキュリティ対策サービスを提供開始したと発表した。

　DNP子会社の株式会社DNPハイパーテックが開発した、アプリケーションの不正改ざんを防止するクラッキング対策ソフトウェア「CrackProof」と、DNPが開発した、暗号化による機器間の通信をセキュアに保つ「DNP Multi-Peer VPN」を組み合わせて提供するもの。

　自動車がインターネットと連携するようになり、制御系のアプリケーションがクラッキングされる可能性が増えてきたことから、CrackProofの活用により自動車の制御データや車載コンピューター（ECU:Engine Control Unit）の情報漏えいや、スマートフォンからリモート操作できるアプリのクラッキングによるドアの解錠といった不正操作を防ぐとしている。

　DNP Multi-Peer VPNは、通信データを暗号化するSDKと、クラウド環境またはオンプレミスに設置するVPNマネジメントサーバーで構成される。VPNマネジメントサーバーにより、複数の通信機器を自動認証し、機器間通信（Peer to Peer通信）が可能となる。これにより、車載システムのリモートでのバージョンアップ機能を悪用した通信傍受や、車載システムのコマンド解析を防ぐことができる。