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6月10日は「時の記念日」、セイコーが「時間白書2025」を公開

“タイパ”を意識してAIを活用する層が増加

 セイコーグループ株式会社(セイコー)は、日本で初めて時計による時の知らせが行われたことを記念して制定された、6月10日の「時の記念日」にちなみ、「セイコー時間白書2025」を公開した。2017年から毎年発表しているもので、生活者に対する時間についての意識や実態を探る調査をまとめている。

 国民の5人に1人が75歳以上の後期高齢者となる「2025年問題」が到来した今年は、「長寿化による人生100年時代における時間の多様性」、「タイムパフォーマンス(タイパ)とAI活用」について探られている。本調査は2025年4月8日~4月16日に、全国の15歳から69歳の男女1200人を対象にインターネット上で行われた。

年を重ねるごとに移り変わる、老後に向けた意識

 老後に向けた意識や行動のアンケートでは、年齢を重ねるごとに、老後について考え始めたり、準備を始めたりしている割合が上がっている。しかし、60代で準備を完了しているという回答は10.0%にとどまっている。

現時点での老後に向けた意識や行動

 将来に関する意識のアンケートでは、「以前より将来について楽観的になった」と考える人は全体の約4割だった。年代別では、10代が最も楽観的に感じている割合が高く、20代から50代まで減少し続ける結果となっている。しかし、60代では約4割まで上昇しており、20代と同程度に楽観的に感じていることがわかる。

以前より将来について楽観的になった

10代の約6割がAI活用でタイパを高めている

 タイパに関する意識の調査では、「タイパを意識して行動している」と「タイパを重視する考え方は社会に定着」の質問に対して、あてはまると感じている割合がどちらも6割を超えており、前年の調査結果から微増している。

タイパ意識

 AIの活用に関する調査では、「AI機能を使って時間効率を高めている」と「時間効率を高めるためにChatGPTを使ったことがある」という回答が前年の調査結果より増加しており、タイパのためにAIを活用する層が増加していることがうかがえるとしている。

AI活用

 「セイコー時間白書2025」では、他にも時間価値に関する内容をはじめとする、時間に関する意識や実態について、様々な角度からの調査がまとめられている。