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ソフトバンク、通信速度の異なる3世代の光通信方式を1つの光トランシーバーで共存させる国内初の実証

既設の加入光ファイバーで100G-PONの重畳伝送にも成功

 ソフトバンク株式会社は9月8日、Nokiaの協力のもと、通信速度の異なる3世代の光通信方式(GPON、XGS-PON、50G-PON)を、1つの光トランシーバーで同一の光ファイバー上に共存させる実証に成功したと発表した。商用環境においてこの構成で実証を行ったのは国内初だという。

 「PON」(Passive Optical Network)は、通信事業者の設備から伸びる1本の光ファイバーを途中で分岐し、複数の利用者や拠点で共有するための光通信方式。今回の実証で使用した「GPON」は下り2.5Gbps級、「XGS-PON」は上り下り10Gbps級、「50G-PON」は下り50Gbps級の伝送速度に対応する。

 通常は、光通信方式ごとにそれぞれ光トランシーバーが必要になるが、これらの3方式に対応する「Tri-rate光トランシーバー」を使用することで、1つの接続口から異なる波長を用いた3方式の光信号を同時に送信することに成功した。これにより、既存のGPONおよびXGS-PONによる通信を維持しながら、同一の光ファイバー上に50G-PONを追加でき、通信需要に応じて段階的に高速・大容量化できるようになる。

同一ファイバーにGPON、XGS-PONおよび50G-PONをTri-rateトランシーバーで接続した際の構成図

 あわせて、100Gbps級の伝送を目指して国際標準化に向けた検討が進められている「100G-PON」の実証についても発表されている。Nokiaの研究開発用試験システムを使用し、既存のGPONとXGS-PONの光信号が伝送される既設の加入光ファイバーに、100G-PONを想定した100Gbps光信号を重畳(ちょうじょう、波長の異なる複数の光信号を、同一の光ファイバー上に重ねて伝送すること)し、受信側で光信号を測定することで、100Gbpsの伝送速度を確認できた。100G-PONの重畳実証の成功も国内初だという。

同一ファイバーにGPON、XGS-PONおよび100G-PON信号を多重して同時利用した際の接続構成図

 同社は実証で得られた知見を生かし、異なる世代のPONを1本の光ファイバー上で共存させることで、既存のサービスを提供しながら、50G-PONを必要な利用者や拠点へ柔軟に導入できるネットワークの実現を目指すとしている。また、100G-PONについては、安定性や実効速度、伝送距離など、将来の実用化に向けた検証を進めるとしている。