「Google Trends」のデータで経済予測精度が向上、研究者が主張


 米Googleは22日、Googleのデータを利用することによって、経済指標データの予測精度が向上したと発表した。これは、GoogleチーフエコノミストのHal Varian氏と、シニアエコノミストのHyunyoung Choi氏が公式ブログで報告したものだ。

 マクロ経済学では、新規失業給付申請数が重要な経済指標になっているとされる。マクロエコノミストのRobert Gordon氏とJames Hamilton氏によれば、「過去6回の不況時において、景気回復は新規失業給付申請数のピークから8週間後に始まった」と主張し、この指標が重要であることを示唆している。

 Googleはこの経済指標を予測するためにモデルを作成し、そこに「Google Trends」の変数を追加して、これまでの経済予測からどれだけ精度が向上するかを実験した。

 その結果、米国労働省が発表する新規失業給付申請数の1週間先の予測を、予測値対実際値の平均誤差で15.74%減少できたとしている。経済予測で、このレベルの精度向上は、かなり意義のあるものだという。


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(青木 大我 taiga@scientist.com)

2009/7/24 11:26