Nokia、携帯電話決済サービス「Nokia Money」計画を発表


 フィンランドのNokiaは26日、携帯電話を使った決済サービス「Nokia Money」を開始する計画を発表した。

 「Nokia Money」では、携帯電話番号を使って、簡単に商品やサービス、光熱費料金などの支払いが行える。サービスは、場所を問わず、24時間対応している。

 Nokiaでは、世界中には40億人以上の携帯電話ユーザーがいるが、銀行口座数はわずか16億で、口座を持たない人が多い辺境地や成長国市場などで大きな見込みがあるとしている。

 Nokiaのバイスプレジデントでコーポレートビジネスデベロップメント担当であるTeppo Paavola氏は、「地方の消費者は送金サービスの恩恵を特に受けるだろう。また、ネットサービスに慣れた都市部の消費者は、光熱費料金の支払い、電車や映画チケットの購入、ガソリン料金の支払いなどを全て携帯電話で行うことができる」と説明する。

 Nokia Moneyのサービスは、Nokiaが今年初めに投資した携帯決済ソリューション企業のObopayを通じて提供する。しかし、Nokiaはサービスをオープンにし、Obopayだけでなく他の決済サービスとの相互運用性も確保したい考えだ。

 Nokia Moneyは、9月2日~3日にドイツで開催するイベント「Nokia World」でお目見えする予定。サービス開始は世界数カ国の市場で、2010年初め頃に開始する計画だ。

 Nokiaは、携帯電話市場およびスマートフォン市場で世界シェア首位のグローバル企業。この携帯決済サービスが、金融業界やネットバンキングなど様々な分野に与える影響が注目される。


関連情報

(青木 大我 taiga@scientist.com)

2009/8/27 12:02