米Microsoft、Sidekickの「ほとんどのデータは復旧可能」と発表


 米Microsoftは15日、スマートフォン「Sidekick」のユーザーデータが消失した事故に関して、「ほとんどのデータが復旧可能」と発表した。

 事故発生が伝えられた10日の時点では、ほとんどのデータは復旧不可能だと発表されていたが、12日には復旧の可能性が示され、さらに今回、「すべてではないものの、ほとんどのユーザーデータが復旧可能になった」と発表された。

 Microsoftではまず、連絡先データの復旧を開始。その後、カレンダーやノートToDoリスト、写真などのユーザーデータの復旧を行うとしている。

 Microsoftによると、今回の事故ではシステムエラーによってコアデータベースとそのバックアップにデータ損失が発生した。そのため同社では、システムコンポーネントを1つずつ再構築したが、この作業はデータの整合性を保つために時間をかけて慎重に行われたとしている。

 今回の事故を受けてMicrosoftは、Sidekickサービスの全体的安定性を向上させるために変更を加えた上で、データベースバックアップの整合性が保たれるよう、より復旧力の高いバックアッププロセスを開始したと説明している。

 日本国内でT-MobileのSidekickサービスを利用しているユーザーは少ないと思われる。しかし、利用しているクラウドサービスでデータ消失事故が起こった際に、復旧がどの程度可能なのか、また復旧までの期間や補償の程度を知る上で今回の事例は参考になるだろう。


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(青木 大我 taiga@scientist.com)

2009/10/16 11:00