MSやサイボウズ、弥生ら9社が参加する起業家支援サービス「katana」


あきない総合研究所の吉田雅紀社長

 株式会社あきない総合研究所は19日、起業・成長に必要な「ヒト・モノ・カネ」の無償または割引提供サポート「katana(カタナ)」サービスを開始する。

 「katana」サービスは起業家や起業準備中の個人を対象として、「サムライベンチャーに武器(刀)を」というコンセプトのもとに、起業に必要なリソースのサポーターとなる企業を募り、各サポーター起業が無償・割引で商品やサービスなどを提供するもの。

 11月19日からサービス開始するのは、「ヒト・モノ・カネ」のうち、「モノ」のカテゴリー。開始時点では、マイクロソフト、サイボウズ、弥生、さくらインターネットなど9社のサポート企業が参画する。以後、2010年3月からは「カネ」のカテゴリーを、同4月からは「ヒト」のカテゴリーでのサービス開始を予定する。

 「katana」の会員登録費用は無料で、会員形態はメールマガジン購読のみの会員「katanaミニ」、実際に「katana」サービスを利用する本会員「katana会員」の2つ。本会員は個人・企業とも対象となるが、企業の場合には会社設立から3年以内であることが条件となる。そのほか、サポーター企業のリソースを利用するにあたっては、各企業ごとに利用条件が別途設定される場合がある。また、リソース提供を受ける際には、自社サイトに「katana」のバナーを掲載することが必要条件となる。

 企業支援サービス「katana」プロジェクトでは1年で30社、3年で50社の企業による参画を目標とする。会員数は、3年間で約10万人の会員を見込んでいる。

 あきない総合研究所の吉田 雅紀社長はこれまでに、大阪市経済局の起業支援プロジェクト「あきない・えーど(大阪産業創造館)」や経済産業省後援の起業支援プロジェクト「ドリームゲート」などを立ち上げてきた。また現在は、横浜市のベンチャーゲートのプロジェクトを手掛けるほか、中国・上海市やベトナム・ホーチミン市でのビジネスコンテストも行っている。

 あきない総合研究所 吉田社長は「katana」プロジェクトについて、「10年前までの起業支援がWeb 1.0で、インターネットを活用した大阪産業創造館『あきないえーど』や経産省の『ドリームゲート』がWeb 2.0だとすると、今回の『katana』は3.0。katana自体は民間支援が主体となっているが、現地の行政などとも協力して、この起業支援スキームをアジア各国へと広げていきたい」と述べた。

民間支援で、起業家をサポートするソフトウェア、オフィス用デスクやチェアなど、それぞれの企業の商品やサービスを無償または割引価格で提供する
サポーター企業も発表会に参加。以下、写真右から
株式会社あきない総合研究所 吉田雅紀氏
株式会社シー・レップ 代表取締役 北田浩之氏
株式会社オフィスバスターズ 天野太郎氏
弥生株式会社 代表取締役社長 岡本浩一郎氏
さくらインターネット株式会社 代表取締役社長 田中邦裕氏
マイクロソフト株式会社デベロッパー&プラットフォーム統括本部 ビジネスインキュベーション(LSE) シニアマネージャー 長井伸明氏
サイボウズ株式会社 取締役副社長 山田理氏
株式会社ファインドスター 取締役 佐竹正臣氏
株式会社ネットオン 代表取締役 木嶋 諭氏
株式会社あきない総合研究所 執行役員 中川 亮氏




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(工藤 ひろえ)

2009/11/20 06:00