子供のネット利用トラブル、性的犯罪被害が一番不安な親が最多
性犯罪への不安が、いじめや誹謗中傷上回る |
ネットスター株式会社は25日、第10回「家庭でのインターネット利用実態調査」の結果を公表した。
調査は、小学生3年生から高校生の子供を持つ保護者を対象に、9月25日・26日にWebアンケートで実施した。回答者の子供の学年・性別が、小学3年~4年、小学5年~6年、中学生、高校生でそれぞれ均等になるよう配分されており、有効回答数は824件。
子供のインターネット利用にまつわるトラブルについて知っているものを複数回答で尋ねたところ、「子供同士のいじめやケンカ」の80.5%、「性犯罪被害」の78.2%、「誹謗中傷の書き込み」76.7%などが多かった。その中でも最も身近に感じるトラブルは、「いじめ」の20.1%だった。
トラブルのうち、自身の子供を被害者・加害者にさせたくないと最も感じることでは、「性犯罪被害」が40.4%、「子供同士のいじめやケンカ」が21.7%、「誹謗中傷の書き込み」が16.6%、「ワンクリック詐欺などの架空請求詐欺行為」が6.6%、「依存による睡眠不足や視力低下、不登校など」が6.1%など。
トラブルが発生するサイトはどこだと思うのか複数回答で尋ねたところ、「学校裏サイト」の72.8%、「出会い系サイト」の72.5%などが多かった。しかし、児童の犯罪被害数は出会い系サイトよりも、非出会い系サイトが多いとする警察の発表については、「知らなかった」が85.2%に上った。
非出会い系サイトでの犯罪被害数増加を受け、コミュニケーションサイトの利用を「禁止したいと思う」保護者は84.6%だった。そのうち、「実際に子供のコミュニケーションサイト利用を禁止にできる」としたのは68%。一方、子供が利用するコミュニケーションサイトのリスクを「判断できる」とした保護者は39.4%だった。
コミュニケーションサイト上で起こるさまざまなトラブルを減らすために、保護者がサイト運営側に期待する施策としては、「アダルト・出会い系の広告・リンクを掲載しない」が68.6%で最も多く、次いで、「全ての利用者の身元確認の原則化」が55.8%、「サイト上での子どものプライバシー保護への配慮(非公開)」が51.3%など。
事業者がサイト内の大人と子供の動線や広告掲載内容を分ける、いわゆる「ゾーニング」への評価では「効果を見てみないと判断できない」が36.8%、「効果は期待できない」が28.3%など。期待できない理由について複数回答で尋ねたところ、「確実な年齢認証ができなければ、大人が子供になりすます可能性もある」の82%、「本当にきちんと区分できているのか確かめようがない」の70.8%などが多かった。
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(野津 誠)
2009/11/25 19:18
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