EU、ドイツのネットマーケティング関連4社の合併承認


 欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会は22日、ドイツでネットマーケティングを手がけるSevenOne Media(71m)、G + J Electronic Media Service(EMS)、IP Deutschland(IP)、Tomorrow Focus Portal(TFP)の4社の合併を承認したと発表した。

 71mは大手放送会社ProSiebenSat.1の子会社、EMSとIPは出版大手のBertelsmannグループの子会社、TFPも大手メディアHubert Burda Mediaの子会社。いずれもドイツの大手企業の子会社でネットマーケティングを手がける企業だけに合併自体が承認されるか注目されていたが、今回、合併の承認にあたり、欧州経済領域(EEA)における競争を阻害することはないと判断した。

 4社の合併は、インターネットユーザーにとってよりよいサービス・製品の提供を促進すると評価し、企業規模の拡大によって匿名で収集されたデータがより効率的に活用される点や、インターネット上で表示される広告に活動領域が限定される点も考慮された。

 欧州委員会は、合併による広告・仲介業への効果を検討し、Googleなど巨大な競合他社が存在することに鑑み、競争上の問題が生じる懸念はないと判断した。また、親会社の実質的支配を考慮し、その影響力も検討されたが、親会社とは異なりインターネット上での活動に限定されており、親会社の独占の問題は生じないと判断。競争法上の禁止には当たらないと判断し、合併を承認するに至ったとしている。


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(Gana Hiyoshi)

2010/1/25 16:13