ドイツのモバイルPC出荷台数、2009年は過去最高の970万台


 2009年におけるドイツ国内のモバイルPC(ノートブック、ネットブック、タブレットPCなどを含む)の販売台数が、前年比11%(約100万台)増の970万台に達したことがわかった。独IT業界団体のBITKOMが1月27日に調査結果を発表した。

 2010年には1000万台の大台に乗る勢いとなっている背景には、ドイツ国内におけるいわゆるモバイルインターネット環境の普及があるという。経済不況の中、モバイルPCの販売台数の伸びは、ドイツのインターネットユーザーが移動先ないし移動中でのインターネット接続を簡単に楽しむ環境が整い、実用レベルに達していることを示しているといえる。

 また、販売の原動力として見落とせないのが価格だ。平均価格は前年比で8%下がり506ユーロだった。

 販売されたモバイルPCのうち4割近い350万台を、いわゆるネットブックが占めているという。ドイツでもネットブックは300ユーロ程度から販売され、気軽に購入できる商品として人気を集めており、モバイルPCの急成長の原動力となったようだ。

 今回の統計にスマートフォンは算入されていないが、ドイツ市場でもスマートフォンとネットブックあるいはタブレットPCとの境界は狭まっていると考えられている。電子書籍もドイツで普及する勢いを見せているが、適切なデバイスとしてスマートフォンがよいのか他のデバイスがよいのか、まだまだ決定打にかけるというのが実情のようだ。いずれにせよ、BITKOMでは、モバイルPC市場は2010年も引き続き成長すると予測しており、490億ユーロ市場にまで拡大するとみている。


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(Gana Hiyoshi)

2010/2/1 13:43