第2回Itojun賞はFreeBSD開発者の1人、Bjoern A. Zeeb氏へ


第2回Itojun賞を受賞したBjoern A. Zeeb氏

 2010年11月10日、北京で開催されている第79回IETFの全体会議において、第2回目のItojun賞(Itojun Service Award)が、FreeBSD開発者の1人Bjoern A. Zeeb氏に授与されることが発表された。

 Itojun賞は、Itojunの愛称で親しまれIPv6の開発と普及に尽力し、2007年に37歳で急逝した萩野純一郎博士にちなんでインターネットソサエティに設置された。萩野氏の遺志を継ぎ、IPv6の開発・普及・展開への貢献を評価して授与する。

 第2回となる今回は、FreeBSDにおけるIPv6コードの改良と安定化を図ってきたBjoern A. Zeeb氏の貢献に対して授与された。Zeeb氏は、FreeBSD開発チームにおいて、IPv6コード開発の中心的な役割を果たすとともに、IPv6コードの安定化、セキュリティ強化をはかるとともに、jailでのIPv6の利用、IPv6 only kernelモードの提供等に寄与した。

 受賞したZeeb氏は、「私は、この賞をFreeBSDにおいてIPv6コード開発を行っているすべての人を代表して受賞したと考えています。Itojun本人と直接お会いしたことはありませんが、私の作業において彼の助言が大きく貢献したことは言うまでもありません」と改めてitojun氏の功績に言及。

 「今回のIETF参加は私にとって初めてのものですが、RFCを参照し実装を行っているものにとって、ここでの議論が非常に有益であり重要であることを理解しました。世界はIPv6の展開へと向かっています。私だけでなくみなさんとItojunが示した未来のビジョンを現実とするべく今後も活動していきたいと思います」と今後もIPv6普及に尽力していく意向を表明した。


関連情報

(溝内 公紘)

2010/11/12 06:00