「Firefox Aurora 7」開発者向けに公開、メモリ使用量を30%以上削減


 米Mozillaは7日、開発者向けに「Firefox Aurora 7」を公開した。このバージョンでは起動時間の短縮、30%以上のメモリ使用量削減などの機能改良が含まれている。

 Firefox Aurora 7は、8月16日にベータ版にコードを移行する予定。一方、次期バージョンとなる「Firefox 6」は現在ベータ版のビルド作業中で、近く公開される見込み。さらに8月16日に正式版にコードが移行され、その後、公開予定という日程になっている。したがってFirefox Aurora 7は次の次のバージョンということになる。

 なお、Aurora版は開発者向けであり、一般利用者が利用することは推奨されていない。しかし将来的なFirefoxの方向性、特徴を見いだすことができる。

 今回の機能改良で特徴的なことは、メモリ使用量の大幅削減だ。JavaScriptオブジェクトの使用方法やガベージコレクションの改良により、多くのユーザーの環境でメモリ使用量が30%以上削減されることが予想され、反応速度も改善されるとしている。

 数々のブラウザーがある中で、メモリ使用量に関してはFirefoxが優位に立っている。ベンチマークテストを正確に行うことには困難が伴うが、Firefoxのメモリ使用量の少なさに関しては、多くのユーザーの経験則とさまざまなベンチマークテスト結果で指摘されている。それで断定はできないものの、Firefoxのメモリ使用量の少なさは、1つの大きな特徴となっている。Firefox 7ではこの傾向がさらに促進される。

 そのほかに開発者向けの改良点として、パフォーマンステストの情報をオプトインで通知し、次期バージョン開発に役立てるテレメトリ、Navigation Timing仕様の実装、CSS3 Text-Overflowのサポート、新グラフィックスAPI/レイヤー「Azure」のWindows 7 Direct2DによるCanvas要素のレンダリングサポートなどがある。

【お詫びと訂正 12:55】
 記事初出時、「Firefox 6」について、現在ベータ版が公開されていると記載しておりましたが、近く公開予定です。お詫びして訂正いたします。


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(青木 大我 taiga@scientist.com)

2011/7/8 11:47