米Mozillaがウェブアプリを発見、連携しやすくするためのコンセプトを提案


 米Mozillaは7日、新たなウェブアプリを発見しやすくし、またウェブアプリ同士の連携を容易にするための仕組みの実験をMozilla Labsにて開始した。

 この実験には2つの要素、「Web Activities」と「App Discovery」が含まれている。

 Web Activitiesは、異なるWebアプリ同士が連携するための仕組みを提供する。Mozilla Labsで挙げられている例によれば、Flickrアプリが、ユーザーの許可のもとに、写真を他のWebアプリに提供し、何らかの加工をして戻す、といった利用方法が考えられる。また、Twitterのウェブアプリを使って、別のウェブアプリがツイートしたり、写真や動画を共有したり、といった利用方法も考えられる。

 いずれのケースでも架空のウェブアプリによる概念の説明だが、興味深い利用方法があることがわかる。Web Activitiesは、Mozilla LabsとGoogleのChrome開発チームが共同で開発を進めているという。

 もう1つのApp Discoveryは、ユーザーが好みそうなWebアプリを簡単に発見、インストールするための仕組みだ。たとえば、ユーザーが新聞社が運営するニュースサイトを訪問すると、その新聞社のウェブアプリをインストールするよう推薦するポップアップが表示され、ワンクリックでインストールできるといった使い勝手を実現する。他サイトにその新聞社の記事へのリンクがある場合、ウェブサイトで記事を開かずに、インストールされているウェブアプリの中で開くようにできる。

 実際にはまだこうしたアプリが存在するわけではないが、こういったアプリ提供環境が実現されれば、今まで存在に気がつかなかったウェブアプリに気づくだけでなく、インストール済みのウェブアプリの利用頻度を高めることもできる。

 これらの仕組みはまだ実験段階の初期にあり、Firefoxなどのブラウザーに組み込まれるという保証はまだないものの、将来的に興味深いコンセプトとして実験、検討されているものだ。いずれも、Mozilla LabsのOpenWebAppsアドオンをインストールすることで試すことができる。


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(青木 大我 taiga@scientist.com)

2011/7/11 06:00