書籍の“自炊”経験、一般ユーザーで6%、関心のある層で44%~OnDeck調査


 インプレスR&Dは20日、書籍をスキャナーなどを用いて電子化する、いわゆる“自炊”についての実態調査の結果を発表した。

 調査対象は、インプレスR&Dが発行する電子出版産業に携わる人向けの電子雑誌「OnDeck(オンデッキ)」の読者と、NTTレゾナントが運営する「gooリサーチ」のアンケートパネル。実施期間は、OnDeckが9月12日~20日、gooリサーチが10月12日~13日。有効回答数は、OnDeck読者が294件、gooリサーチが1063件。

 自炊の経験の有無については、OnDeck読者の44%が経験していると回答。一方、未経験者の67%も自炊に関心があると回答しており、OnDeck読者の約8割が自炊に関心があるという結果になった。

 gooリサーチの調査では、自炊の経験者は全体の6%で、未経験者のうち自炊に関心があるという回答は37%。電子出版に関心を持つOnDeck読者の44%に自炊の経験があり、一般ユーザーと言えるgooリサーチでも6%が経験済みという結果は、事前の予想を上回るものだとしている。

 自炊を行った書籍の冊数は、OnDeck読者では「1~5冊」が最多の37%、次が「5~10冊」の20%で、10冊未満が半数以上を占めたが、50冊以上という回答も26%あり、二極化する傾向が見られる。一方、gooリサーチでは「1~5冊」が74%を占め、試した程度の経験者が多数となった。

 OnDeck読者の自炊経験者に、自炊を行う理由を尋ねた質問(複数回答)では、「書棚のスペースを削減したいから」が63%で最多、次いで「各種端末でいつでもどこでも読めるようにしたいから」が56%、「デジタル版が存在しないから」が43%となった。また、自炊未経験者のうち自炊に関心を持つ人に、自炊をしたい理由を尋ねた質問でも、「書棚のスペースを削減したいから」が65%、「各種端末でいつでもどこでも読めるようにしたいから」が46%、「デジタル版が存在しないから」が46%と、ほぼ同じ傾向となった。


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(三柳 英樹)

2011/10/20 19:37