EU作業部会、Googleのプライバシーポリシー改訂について追加情報を要請


 米Googleは3日、欧州連合(EU)のデータ保護指令第29条作業部会(Article 29 Working Party)から、Googleのプライバシーポリシー改訂に対して追加情報を求める要請があったことを明らかにした。

 Googleは1月24日、プライバシーポリシーとサービス利用規約を3月1日に改訂すると発表。現在、Googleのサービスには70以上のプライバシー関係の文書があるが、このうち60以上を1つのプライバシーポリシーに統合する。

 Googleでは、プライバシーポリシーの変更を発表する前の週に、作業部会の大部分のメンバーに説明を行ない、その際には特に懸念は表明されなかったが、データ保護に関する機関からのどのような質問にも喜んで回答するとしている。

 作業部会のJacob Kohnstamm議長に宛てたGoogleの書簡では、「今回の変更については、一部競合他社に誤解が広まっているため、この機会にいくつかの点を明確にしたい」と説明。ユーザーは引き続き選択とコントロールが可能であることや、ユーザーの現在のプライバシー設定を変更するものではないこと、ユーザーのプライベート情報はプライベートのままであること、何か新たなユーザーデータを収集するものではないこと、ユーザーデータは販売しないことなどを挙げ、「プライバシーポリシーの変更は、Googleのプライバシーへのアプローチを変えるものではない」としている。

 また、プライバシーポリシーの変更は、シンプルでわかりやすいものにすることと、ユーザー体験を向上させるために行うものだと説明。今回のプライバシーポリシーの変更により、複数のサービスにおけるユーザーデータを連携させることが可能となり、これによりユーザーにさらに利便性の高いサービスが提供できるようになるとして、プライバシーポリシー変更への理解を求めている。


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(三柳 英樹)

2012/2/6 15:01