マジコンは市場から無くなればいい、任天堂が販売者摘発でコメント


 任天堂の携帯ゲーム機「ニンテンドーDS」で海賊版ソフトの起動を可能にする、いわゆる「マジコン」と呼ばれる装置を販売していた男性が刑事摘発されたことについて任天堂は30日、「今後マジコン等の装置が市場から無くなることを期待しています」とコメントした。

 任天堂はこれまで、マジコン販売業者に対して民事的手段で警告するとともに、民事訴訟を提起して対応してきた。しかし、マジコン販売を違法とする民事訴訟の判決が確定し、さらに2011年には不正競争防止法改正により、マジコン販売に刑事罰が導入されたにもかかわらず、マジコンを販売する業者が後を絶たなかったという。

 こうしたことから任天堂は愛知県警察本部の協力を得て、今回の摘発に至ったと説明する。不正競争防止法の改正後、マジコン販売業者らに対する初の刑事摘発だという。同法に基づく刑事摘発としては、2月に福岡県警察本部によるWiiの改造を代行していた業者に対する事件があり、既に被告の有罪が言い渡され、判決が確定している。

 任天堂によれば、マジコン販売行為を違法とする判決は韓国、台湾、英国、イタリア、オランダ、ドイツなどでも相次いで出されているという。いったんはマジコン販売業者に「無罪判決」が出されたフランスやスペインでも、その後「有罪」とする判決がなされ、その一部はすでに確定済みだとしている。


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(増田 覚)

2012/5/31 15:16