「曲げて折るのは無理」バッファロー、ツメが折れないLANケーブルの検証動画


 株式会社バッファローは、8月下旬に発売するLANケーブルの新製品「BSLSシリーズ」のツメを曲げて伸ばす様子の動画をYouTubeで公開した。同製品は、コネクター上部に付いているLANポートと固定させるためのツメ(ラッチ)が“絶対に折れない”のが特徴。

 今回公開した動画は、実際にツメを180度曲げては伸ばすことを繰り返す模様を、他のケーブルのコネクターと比較した様子を伝えるもの。よく見かけるタイプの透明な素材のコネクターのツメでも屈曲13回に耐え、意外に健闘しているが、BSLSシリーズは、動画の早回しで映っている範囲では70回ほどの屈曲でも折れていない。

ツメの折れないLANケーブル検証動画

 バッファローの検証では、500回の屈曲検査をクリアしており、開発担当者も「曲げ伸ばしで折るのは無理とあきらめるレベル」。たとえて言うなら「のれんに腕押し」的な感覚らしい。

 なお、故意にツメを破損しようとすれば、「折る」ではなく、力任せに「引きちぎる」、あるいはニッパーなどで「切断する」ことになるという。そこで、通常の使用の範囲内の力のかかり方においては“絶対にツメが折れない”とうたっているわけだ。

 コネクターの素材については公表されていないが、構造としては、ツメとコネクターが樹脂で一体成形されている点で従来品と大きな違いはない。ほぼ素材の差により、折れないツメを実現したとしている。

 バッファローでは、「従来のコネクターが長年使われ続けてきたのは、ツメの折れたケーブルは交換すればよいという慣例に対して、根本的な対策を提案できるメーカーが無かったためではないか」と指摘する。一方で、LANケーブルのメーカーとしては後発である同社では、特徴のある製品の開発が必要だったという。LANケーブルに対するユーザーの不満を拾っていく中で、“ツメが折れる”という今までは埋もれていた不満点に行き当たった。

 床下や天井裏の配線、サーバールーム内、長距離配線など、簡単にはケーブルを交換できない、あるいはケーブル交換を避けたいシチュエーションは多くあるとし、ツメが折れないLANケーブルの潜在ニーズは大きいとみている。


関連情報


(永沢 茂)

2012/8/6 12:43