Twitter上での話題の拡散力を測る新たな指標、電通が開発


 株式会社電通は10日、Twitter上での話題の拡散度合いを測る新たな指標を開発したと発表した。ツイートが最大でどれだけ拡散した可能性があるかを、リーチ(到達した可能性があるユーザー数)と、フリークエンシー(1人あたり平均で何回到達したか)によって把握できるという。

 指標は、Twitter Japan株式会社の協力を得て開発した。まず、ある特定のキーワードについてツイートした複数のユーザーを対象に、そのユーザーのフォロワーの合計を集計。そこから重複しているフォロワーを除くことで、ツイートが最大でどれだけのユーザーに到達(リーチ)していた可能性があるかを把握する。また、各ユーザーのツイート回数を測定することで、フォロワーに平均で何回ツイートが到達しているかという頻度(フリークエンシー)も把握できる。

 例えば、ある国際的なスポーツイベントでは、同イベントに関連するツイートが24万8807件確認されたが、そのリーチは最大で542万1625ユーザーに到達した可能性があること、フリークエンシーは1人あたり平均4.3回だったことが分かった。

ある国際的なスポーツイベントに関するツイートの拡散度合い(電通のプレスリリースより)

 また、その話題が拡散するにあたって影響力の大きかったアカウントや基点となったアカウントなど、Twitter上での話題の拡散構造を可視化して把握することも可能だとしている。

Twitter上での話題の拡散構造を可視化した例(電通のプレスリリースより)

 電通では、企業がキャンペーンや広報活動でこの指標を活用することで、Twitter上での話題の拡散度合いを定量的に把握し、効果を検証できるほか、インフルエンサーや、インフルエンサーに影響を与えているアカウントなども把握でき、Twitterを活用したコミュニケーション施策を高度化できると説明している。

あるキャンペーンの話題についてのTwitter上におけるリーチの推移。イベントBの際にツイート数とリーチの伸びに大きな差があることから、フォロワーの多いインフルエンサーによってツイートされたことでリーチが大きく伸びたことが読み取れるという(電通のプレスリリースより)




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(永沢 茂)

2012/8/10 17:28