Microsoftが「Windows Phone 8」発表、搭載スマートフォンが米国で11月発売


 米Microsoftは29日、スマートフォン向けOSの最新バージョン「Windows Phone 8」を発表した。また、カラフルなボディの同OS搭載スマートフォンがNokia、HTC、Samsungから発表されており、米国で11月より販売される。

 Windows Phone 8の新機能としては、ニュースやクーポン情報をスタートスクリーンのタイルに表示したり、SNSの最新情報をロックスクリーンに表示できる「Live Apps」、使用できるアプリやゲームなどを保護者が決めたものだけに制限できる「Kid's Corner」、招待した家族や友人など限定したメンバーでチャットやカレンダーの共有などが行える「Rooms」、デビットカードやクレジットカード、会員情報などを保管でき、NFC決済にも対応した「Wallet」などがある。

 さらに、通常の音声通話と同じように、常時待ち受けに対応した新しいSkypeアプリも近く提供予定。また、ウェブ画像を圧縮したり、無料Wi-Fi接続時に通信するなどして通信容量を節約する「Data Sense」が提携携帯キャリアで使えるようになる。まずは米Verizonで提供を開始し、追って来年からは他のキャリアにも拡大する予定。

 このほか、統合されたオンラインストレージサービス「SkyDrive」などを含め、Windows 8やXbox 360とシームレスに利用できるという。Windows 8 Phoneから音楽配信サービス「Xbox Music」にもアクセスでき、自宅のPCで作成したプレイリストを外出先ではスマートフォンで再生するといった使い方が可能になるとしている。

 Windows Phone 8搭載スマートフォンはすでに各社から発表されていたものだ。Nokiaが提供する端末は、カールツァイス製レンズと光学手ブレ補正機能を搭載したカメラ装備の「Lumia 920」、別売で提供するさまざまな色のバックパネルを交換できる「Lumia 822」「Lumia 820」「Lumia 810」。

 HTCの「Windows Phone 8X by HTC」は、背面にF2.0の8メガピクセルカメラを搭載し、1080pの動画撮影が可能。また、フロントカメラは超広角のため、Skypeのビデオチャットで最大4人の顔を同一フレームに収められるとしている。このほか、ディスプレイサイズが一回り小さい「8S」もラインナップしている。

 Samsungの「ATIV S」は、Windows Phoneでは最大だという4.8インチタッチスクリーンを搭載。ボディはヘアライン処理を施したアルミニウム製で、大容量バッテリーを内蔵するのも特徴。さらにSamsungからは今回、「ATIV Odyssey」も発表された。

 Windows Phone 8搭載スマートフォンは、米国の主要キャリアで来週から順次販売する。Verizon Wirelessでは、Lumia 822を99.99ドル、Windows Phone 8X by HTCを199.99ドルで販売するほか、ATIV Odysseyも12月より投入予定だ。T-Mobileでは11月14日より、Lumia 810を99.99ドルから、Windows Phone 8X by HTCの16GB版を149.99ドルからの価格で販売する(2社ともに価格は2年契約の場合)。このほか、AT&Tは、Lumia 920、Lumia 820、Windows Phone 8X by HTCを11月より販売する。


関連情報


(永沢 茂)

2012/10/30 19:06