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米MS副社長、Facebook Home発表で同コンセプトのWindows Phoneの優位を強調

 米Facebookが4日に発表したAndroidスキン「Facebook Home」について、米Microsoftの上級副社長がWindows Phoneとの類似性をブログで指摘した。Windows Phoneは2年前から同じコンセプトの下に顧客に提供しており、なおかつAndroidよりもメリットがあるとした。

 米Microsoftのコーポレートコミュニケーション担当 コーポレートバイスプレジデントであるFrank X. Shaw氏。

 Shaw氏は、Facebook HomeとWindows Phoneのコンセプトが「People First」、つまり友人や家族と言った「人」を中心に据えている点できわめて類似していると指摘。さらに、同じコンセプトであれば、複雑なAndroidよりも最初から「人」中心に設計されたWindows Phoneの方が優れているとして、Windows Phoneへのアップグレードを検討するようユーザーに勧めている。

 Shaw氏は、このブログの最初の書き出しで、「私はFacebook Homeイベントの昨日の報道を見ていたのだが、とまどいのあまりカレンダーを数回確認しなければならなかったほどだ。エイプリルフールかどうかを確認するためではない。まだ2011年なのかどうかを確認するためだった」と述べた上で、Windows Phoneの2年前のプレゼン動画を引用している。

 動画を見ると、Windows Phoneの目指したところが、まさに昨日発表されたFacebook Homeときわめて類似していることが理解できる。しかし、それは「People First」という設計原則を適用すれば必然的に出てくる結論であるともいえる。

 その設計思想を形にしたのがWindows Phoneだ。iPhoneやAndroid陣営に押され、多くのユーザーを勝ち得るまでには至っていないが、一部のテクノロジージャーナリストや有名人の間では根強いファンもいることで知られるようにはなってきている。

 Shaw氏は、Androidの上に同じ「People First」を持ってくることは、「Android OSをカスタマイズして搭載した上に、わざわざ違うメタファーの下に構築された別のスキンを追加しなくても。スキンがない状態でも十分すぎるほど複雑だ」と指摘した。

 その上で、「Androidの所有者に『人を中心にした』スマートフォンがどんな感じのものか、その味見をしてもらうためにFacebookが払った努力を賞賛したいが、我々はむしろ、みなさんには本物を手にしてもらうために、単純にWindows Phoneにアップグレードすることをご提案したいと思う」と勧めている。

 最後に、Windows Phoneのホーム画面にはFacebookだけでなく、Twitter、Skype、LinkedIn、Gmailまでも表示できるという、Facebook Homeにはない大きなメリットがあることを指摘するのも忘れなかった。

 残念なことに、Windows Phoneの日本国内での販売はきわめて限られているのが現状で、Windows Phone搭載端末も東芝製のWindows Phone 7搭載端末「IS12T」1機種のみ。Windows Phone 8端末は日本国内では、発売予定も発表されていない。

(青木 大我 taiga@scientist.com)