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池澤夏樹作品が電子書籍化、「BinB store」に続いて大手ストアでも販売開始

 株式会社ボイジャーは、作家・池澤夏樹の作品を電子書籍化し、自社ストア「BinB store」での販売を開始した。第1弾は「クジラが見る夢」「静かな大地」の2作品で、価格は各800円(税別)。10日からはiBookstoreやGoogle Play ブックス、楽天koboなど外部ストアでの取り扱いも本格的にスタートさせた。

電子書籍化第1弾は「クジラが見る夢」「静かな大地」

 作品の電子化にあたっては、池澤氏の著作権管理会社である株式会社ixtan(イクスタン)とボイジャーが提携。「impala e-books」シリーズとして展開し、制作および販売をボイジャーが担当する。2015年7月までに34作品が発売予定で、以降の展開についても随時発表する。

 池澤氏とボイジャーは、「オキナワなんでも事典」CD-ROM版を出版した1999年から交流があるという。今回の電子化について、池澤氏は「日本で早くから電子出版の技術を開発して実用の場に供給してきたこの会社の思想をぼくは信頼する。自分が書いてきたものをすべて預けて世に供したいと思う」とのコメントを寄せている。

 なお、電子書籍の制作は、ボイジャーが新開発したウェブサービス「Romancer(ロマンサー)」を使って行われた。一般ユーザーでも無料で電子書籍の出版ができるサービスで、EPUB3への書き出しにも対応。また、専用アプリをインストールすることなく、ブラウザーで電子書籍を読める。

(森田 秀一)