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2014年の米国特許授与件数ランキング、IBMが22年連続1位、Googleは初めてトップ10入り

 特許関連調査会社の米IFI CLAIMS Patent Servicesは12日、米国特許商標庁(USPTO)が2014年中に授与した特許の企業別件数ランキング上位50社を発表した。

 IBMが7534件で、22年連続1位。次いでSamsungが4952件、キヤノンが4055件、ソニーが3224件、Microsoftが2829件と続いた。Googleが2566件で8位と、初めてトップ10入りを果たしたことも注目される。

2014年の米国特許授与件数トップ10(IBMの発表資料より)

 IBMが授与された特許件数の7534件は、前年比で10.6%の増加。IBMは年間7000件を突破した初めての企業となる。この件数は2位のSamsungに2500件以上の差を付けて抜きん出ており、1年間の授与件数として「Accenture、Amazon、Google、HP、Intel、Oracleの合計よりも多い」としている。

 Samsungは前年比5.9%増、キヤノンは6%増、ソニーは4%増、Microsoftは6.3%増と、いずれも前年より増やした。

 初めてトップ10入りしたGoogleは、前年比38.6%増と大幅に増やし、7位のQualcommとわずか21件差、5位のMicrosoftとも263件差しかない。

 Appleは前年比12.8%増の2003件。トップ10には届かず11位だったが、10位のパナソニックとはわずか92件差だった。

 上位50社のうち米国企業が19社を占める。この数は2011年・2012年には17社、2013年には18社と、少しずつ増加している。

 これに対して日本企業は合計18社がトップ50入りした。3位のキヤノン、4位のソニー、6位の東芝、10位のパナソニック、13位の富士通、14位のセイコーエプソン、15位のリコー、21位のトヨタ自動車、27位の半導体エネルギー研究所、28位の本田技研工業、29位のブラザー工業、30位のシャープ、35位の日本電気、37位の富士フイルム、38の日立製作所、43位の富士ゼロックス、45位の三菱電機、46位のデンソーとなっている。

IBMが取得した米国特許件数の推移(IBMの発表資料より)

 1位になったIBMの発表によると、同社が2014年に取得した特許の約4割にあたる3000件以上は、クラウドコンピューティング、アナリティクス、モバイル、ソーシャル、セキュリティ関連の発明で、過去5年間でIBMはこの分野の特許取得を倍増してきたとしている。さらに500件以上の特許は「Watson」などと関連して、情報や経験から学習する技術であるコグニティブテクノロジー関連だとしている。

 IFIは、米国が授与した特許数が今回8%も増加しており、これまでで初めて30万件を超えたことも明らかにした。

(青木 大我 taiga@scientist.com)